うち山 (宿情報・感想)

2005/11

伊豆・大室山のふもとにある全6室の新しい宿。
<立地条件・宿の雰囲気>
別荘や普通の住宅が点在する環境。和風のこじんまりした宿で、6室ともメゾネット。3タイプの部屋がありますが、1階に和室、2階に露天と寝室というのが共通しています。パブリックスペースはフロントと食事処のみで、殆ど部屋におこもり状態になります。近くに大室山を一周する道路があるのでややその騒音が気になるところ。夜は静かです。

<部屋の雰囲気>
予約したのは3つのタイプの中間の料金設定、平日で4万、休前日は4万5千円。1階に和室・全開できる窓のついた内風呂・内側に洗い場・洗面所・トイレ。2階はセミダブルサイズの布団が板の間にすでに敷かれていて、洗面所・広めの屋根無しの露天風呂・椅子。十分な設備ですが、1階の畳はフローリングにしてダイニングにして欲しかった。全体に民芸風にまとめられた落ちついたつくり。
寝室が2階でトイレが1階、また風呂が上下階にあるのでウロウロ・・・と使い勝手が今ひとつ。その代わり隣室や下の階に気遣いがいらないのはありがたいですね。
高台にあるので遠くに海がみえて開放感はあるのですが、2階の露天で立ち上がると下の方にある一般住宅からみえるのが残念。
<お風呂>
大室温泉に井戸水、地下水を加水しているそうです。湯温はちょうど良く、無味無臭。部屋に付いているお風呂としてはなかなか贅沢なつくりです。
<食事>
夕食は18時、朝食は8:30と決められていますが、朝は9:00でも受けてくれます。
若い(若く見えました)料理長は京都で茶の湯懐石を勉強されたそうで、あっさりめの味付け・美しい盛り付けと、そういった料理がお好きな方にはあすすめです。器もすばらしく、楽しめました。食事処は半個室で、掘りごたつタイプ。熱々がタイミングよく運ばれてきます。
朝食は部屋食でこれまたお上品に少しずつ豊富な食材が登場。食事は大満足です。あえていうならもうちょっとお野菜欲しいかな。

<全体として>
出来て2ヶ月ということもあり、発展途上かもしれません。プライベート感が強く、他の宿泊客と顔をあわせることもなく、なのに朝食からチェックアウトまでは宿の方の部屋への立ち入りが多いのが残念。精算を部屋でする考えのようですが、こちらで選択できるとベストですね。また料理と部屋設備で4万になるのかもしれませんが、これだけ出すのだからコーヒーサービスや部屋で音楽を楽しめる設備も欲しい・・と。宿の方はとてもいい感じでしたよ。(2005/11)


「うち山」ロビー。結局どの椅子にも座ることなく。 ロビーから各部屋にはこんな雰囲気の渡り廊下で。 1階和室部分。朝食はここでいただく。左大きい障子の奥が風呂、小さい扉の奥に洗面所、その奥に洗い場。タオルは豊富に用意されている。
浴衣は男女とも数枚の中から2枚ずつ選ぶ。女性用の浴衣は「おはしょり」を作る本格的なもの。何度も温泉に入るのに面倒。ワッフル地の部屋着(パジャマ?)もあり。
1階の内湯。といっても正面の窓は全開できる。右に囲炉裏風のテーブル。
2階の寝室。セミダブルサイズの羽布団。枕は2タイプ。13インチの液晶テレビもある。 2階の露天。板の間に立ち上がると、周囲のお宅拝見状態(つまり向うからも見えてる・・?)。遠くに海、振り向けば大室山。5人くらいは入れそうな大きさ。 夕食。「先付け」焼たらば蟹・まいたけ・ゆりね・銀杏・いくら、など。 「お椀」しゃももつくね、マツタケ、など。とてもいいダシが出ていて絶品でした。この後にお造り。
「八寸」足柄牛の味噌漬け、水菜と桜海老のおひたし、お持ち鮎の姿焼き、などなど。 「焼き物」さわらの柚庵焼き。杉板に挟まって香りとともに味わう。ほっくりととても美味。 伊勢海老の具足煮。白味噌仕立てなので甘くてしょっぱい。 海老芋おかき上げ。ほっくりした海老芋はやはり美味しい。このあとに蟹の炊き込みご飯、赤だし、お漬物。
デザートは柿羊羹、マンゴー・巨峰・りんご・サツマイモアイスクリーム黒みつがけ、など。 朝食。茄子の煮物・筑前煮・揚げ出し豆腐・ご飯はかまだきしたもので、おこげもたっぷり。 同じく朝食。木桶にだし巻き卵・鯵の干物・ちりめんじゃこの佃煮・鰹?・トマト・里芋・漬物。 朝食。あわびの餡かけ。刻んだあわびを肝とだし汁で煮ているらしい。ご飯にかけて食べる。美味しいけど・・・おかずが豊富すぎて、そんなに朝から食べれな〜い!このあとチーズムースのようなデザート付き。


宿名 お宿 うち山
住所 静岡県伊東市大室高原2-716
電話 0557-52-0010
客室数 6
チェックアウト 11:00
食事場所 夕:個室風食事処 朝:部屋
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