オーベルジュ土佐山(宿情報・感想)

2004/03

高知駅・高知ICから車で40分、市内からほぼ真北に位置する宿です。道が狭い・・・と聞いてはいましたが、ホントに狭いっす!所々、広がっていますが、ガードレールなし反対側は溝・・みたいな。譲り合いの精神を大事に(?)お辞儀をしたりバックしたり・・・いやいや大変。おまけに幸か不幸か「梅祭り」なるものをホテルの先で開催中、狭い上に交通量が多く、駐車場も一杯と。そんな中、ホテルにたどり着き、チェックインです。とても「土佐山村」というイメージとは遠い、コンクリと木で出来ているおしゃれな外観。ロビーには暖炉がたかれ大きなガラス窓から日が差し込んで気持ちいい。フロントで好みの浴衣を選びます。ホテルほ方は皆さん「ホテルマン」風に黒の制服です。
<部屋>
係りの方のご案内でヴィラ棟へ。本館のホテル棟を通り抜け、外の階段を下り、赤い釣り橋を渡り・・遠い・・・到着。4つのヴィラは「た」「よ」「わ」「か」という部屋名。今回は「よ」の部屋。オートロックの扉を開けるとフローリングに高い吹き抜け天井、1メートルくらいの高さに設置されているベッド(落ちたら骨折?)、ソファーベッドになる2つのソファー、ダイニングセット、IH付きミニキッチン、障子を開けるとサンデッキ、眼下は清流が流れてます。テレビはありませんがオルフセンのCDデッキ(レンタルCDは2枚まで)。ダブルボウルの洗面所と箱庭?付きの浴室、バスローブ(妙にちっちゃいけど)、
雪駄、タビックス、ハンテンのすごくおしゃれなもの(写真参照ください)・・・とかなりいいレベルで取り揃えてあります。丁寧に説明を受けた後、早速持参したCDをかけ、コーヒーを入れる・・・空気もいいし、超ご満悦です。ちなみに魔法瓶なるものはなく、IHヒーターに湯沸しポットが一つだけで、その都度お湯を沸かすのですね。ティーバックのお茶2つとドリップコーヒー2パックのみ。たりない人は持参しましょう。
このホテルの大浴場、日帰り入浴可能で、どうやら地元の方はよくご利用の様子。とくにこの日は梅見客と重なり、「日が暮れてからの方がよろしいかと・・・」とホテルの方に言われ、部屋風呂で済ませました。その後はのんびりと読書にいそしみ、リラックスタイムです。
<食事>
夕食は本館のダイニングルームで。といっても一度靴を脱ぎ、フローリングに座卓が並べられたスペース。他にカウンターに6席、迷わずカウンター席へ。個人的にカウンター席が奪い合いになるかと思いきや、床座がお好きな方が多いらしくて・・・そうなんだ・・って感じです。
お料理は一品ずつ運ばれてきます。従業員の方の人数が割と多い感じで、よく目が行き届いています。タイミングよく料理が運ばれ、対応の仕方も気持ちよいです。料理内容が「オーベルジュ」と呼ぶのにふさわしいかはわかりませんが、和風創作料理と銘打った内容は、美味しくボリュームたっぷり。ただし・・・デザートはいただけない味でした。「ゆずゼリー」でしたが、ゼリーとは呼べない硬さで、こんにゃくかい?みたいな。
食後にバーカウンターに寄ってみよう・・・と思っていたのに、地元(おそらく)のおっちゃんたちが、おしゃれなバースペースで宴会状態。そそくさと部屋に戻りました。
<風呂>
22時までしかお風呂が利用できないので、一休みしたら大浴場へ(ちなみにおっちゃん達はまだ宴会してた)。フロントでタオルをいただき下駄箱に雪駄を入れます(銭湯みたいな感じ)。脱衣所は木製鍵付きロッカーに籠入り、洗面所にはドライヤーや綿棒などもあります。浴室内はカランが5・6こ、ですが間隔が狭く、おまけに自動停止タイプのカランから出るお湯の勢いがすざまじい。ゆえに隣りの人とお湯のかけっこ状態(?)。湯船はお湯があふれ湯温もちょうどいい。露天は木製で囲いはあるものの、屋根なしで月明かりの中、気持ちよく入れました。サウナもあります。
湯上り処のような休憩室があり、有料のマッサージ機や椅子・宿内で唯一のテレビ・自販機などがあります。この宿の大浴場は、宿泊者用というより、外来利用を優先に考えて作っている感じがしました。ヴィラの部屋空間とはかけ離れた大衆性、温泉ランドだっけ?みたいな。
翌朝目覚めると快晴、正面の山から太陽が昇ってきました。澄んだ空気、鳥の声、川面に太陽が光り、気持ちよいこと。本館との行き来が面倒で、朝風呂帰りに朝食へ。お盆にすべて載せられてセットされた朝食が運ばれてきます。鯵の干物が冷めていたのは残念、実がたっぷりついて冷めても美味しかったけど。ご飯は白米か麦とろか選べます。全体に普通の内容でしょうか。
チェックアウトは11時、もう一休みしてから宿を後にしました。
<その他>
「オーベルジュ」というと宿よりお料理主体というイメージですが、土佐山はその逆、とくにヴィラは18,000円とは思えない広さと設備。お料理だけに期待をしすぎると外れた感もありますが、コストパフォーマンスはかなり高いと思います。
浴衣が本格的な「浴衣」なんです。なので腰紐2本に帯び付きで、おしゃれは楽しめるんですけどね、何度も温泉に入ろうという私のようなものには、脱ぎ着がめんどっちいんです。今度行く時は(また行くぞ〜!)部屋着持参しようと思ってます。(2004/03)


「オーベルジュ土佐山」エントランス ヴィラ棟とホテル棟をつなぐつり橋。結構揺れるんですよ。正面はホテル棟。 ヴィラ棟「よ」の建物。 ヴィラ棟室内。窓が大きいのはいいけど、ものすごい重さ。片手では開きません。網戸と板戸もありました。
ベッドの高さ、お分かりいただけます?サイズは広めのシングルぐらいでしょうか。低めの枕が2つ、毛布と布団がセットされていたのは嬉しかったです。白い壁の向うが洗面浴室スペース、上手に仕切っている。空調・照明のスイッチがこの壁の裏側にすべて付いているのが、ちょっと不便。 ミニキッチン。保温ポットなし。下に冷蔵庫、ビンビール・ミネラルウォーターなど。 洗面スペース。扉はなくシャワーカーテンで仕切られている。ダブルボウルといっても石をくりぬいたもので、ミョ〜に浅い。左に浴室、右にトイレ。どちらも全面くもりガラスで出来ているので、他人様と同室のときはちょっとばかし恥ずかしいかも。アメニティーはドライヤー・歯ブラシ・くし・シャワーキャップなど最低限のもの。 浴室。椅子と手桶がないのでちょっと不便。
ヴィラ棟のベッドの上にはこんなダクトが6本のってます。空調用です、おかげで暖かかったのですが、最初見たときちょっとビックリ。 ロビー。木とコンクリートを上手に組み合わせている。暖炉の効き目は充分でした。右奥がバーカウンター。後ろがフロントで大浴場はフロントを通って行く。 前菜。湯葉巻きぜんまい・イカと蒲公英のサラダ・丸菜柚子味噌添え・うすい豆・山葵菜漬け。 向付。ぐれ・ぶり。
アマダイの桜蒸し。桜餅のような色のもち米の中にアマダイが入っている(ほんのちょっと)。桜の葉の香りもよく、春を感じる一品。もっちりした食感がおいしい。 雨子の塩焼き。岩魚のような味かな? 「土日にお泊まりいただいたお客様にお出ししてます」という(ホントか?)「田舎すし」たけのこやみょうがが、甘めの寿司飯にのっている。写真は二人分。 青さのリと山菜のてんぷら。春ですね〜。青さのリは香り良く美味しい。ふきのとうの苦さがなんとも美味。しそいりの塩でいただく。
めひかり酢醤油かけ。噂に聞いためひかり。ワカサギの太ったような感じ?美味しかった。 猪鍋。大きめの大根・人参・里芋、ごぼうのささがき、たっぷりの水菜、味噌仕立て。熱々が運ばれてくる。猪肉はどちらかというと「ダシ」っぽくて、野菜が美味しかった。この後ご飯とお漬物。ご飯は男女でお茶碗の大きさが違う。 柚子ゼリーとイチゴのデザート。本文にも書きましたが、まるでこんにゃくゼリーでした。 朝食。麦とろご飯、鯵、温泉卵、豆腐、たけのこの煮物、もやしのおひたしなど。鯵は冷めていたけどそれなりに美味しかった。暖かければ・・と思うと残念。


宿名 オーベルジュ土佐山
住所 高知県土佐郡土佐山村東川661
電話 088-850-6911
客室数 ツインルーム12 ヴィラ4
チェックアウト 11:00
食事場所 朝夕:ダイニングルーム 
その他
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