時の雫 (宿情報・感想)

2006/12

箱根宮下温泉「武蔵野別館」「吟遊」の姉妹館で、武蔵野別館に隣接しています。
<立地条件・宿の雰囲気>
1号線に面した6階建ての建物に全8室。「箱根の隠れ家」ということでエントランスからおしゃれな感じを演出してます。ホテル的な要素を出したいようで、「フロント」とは言わずに「コンシェルジェ」と呼んだり、宿の方も男女共にスーツ姿で「和」の雰囲気を少なくしています。

<部屋の雰囲気>
予約したのは最上階6階の一番リーズナブルな部屋、それでも63uありゆったりとした作り。フローリングにオットマン付きソファー、ツインベッド、ダブルボールの洗面所、ガラス張りのシャワールーム、掛け流しの半露天ヒノキ風呂ということなし。壁が塗り壁でベッドが畳タイプなのを除けばホテルそのものです。
窓が全面についてかなり開放的・・・なのはいいけど眼下は1号線の車の騒音、反対側の山の斜面に旅館が建っていて距離は離れていてもちょっと気になります。ミニキッチン(ミニバーというべきか)がありワインセラーまでついてます。お酒類はかなり豊富。

<お風呂>
半露天のヒノキ風呂は2人でも十分な大きさ。踏み台が付いているし、湯船の中も椅子がある。ガラス張りのシャワールームは快適。弱アルカリの湯は肌に優しくいい気持ちです。大浴場はありません。

<食事>
夕食はレストラン。なんと浴衣禁止!せっかく温泉に入ってくつろいでいるのにまた洋服を着て靴を履いて・・めんどくさい!宿の方曰く「レストランの雰囲気を大切にしたいので」と。内容は和洋折衷の懐石?やや味付けが濃かったですが全体に美味しく満足。がしかし、2時間半の所要時間は長すぎる〜!
レストランの席は早く行った人から好きな場所を選べます。
朝食は8時〜10時の間でセレクト、部屋食も可能です。着替えるのがイヤだったので当然部屋食希望。なんと椅子とテーブルのセッティングから始まるのですよ・・・そして選ぶことなく洋食です。

<その他>
大浴場がないので「武蔵野別館」の大浴場に無料で入れます。もちろん行きませんでしたが、そのため用に浴衣と羽織、下駄が用意されています。そのほか就寝用の浴衣、バスローブ、室内用スリッパがあります。
チェックイン時のいわゆる「お迎えのお茶」は部屋でミニシャンパンボトルです(わたしゃ酒が苦手だっちゅーに!)。そしてミニバーにあんなに酒が豊富なのに冷水の用意がない!夕食後にかなりのどが渇き、仕方なく冷蔵庫のエビアン(ビン入り)をいただきましたが、1本500円でっせ!!高いっ〜〜。
アメニティはおしゃれな袋に入りいい感じ・・と思ったらシャワーキャップがない。クリップやヘアバンドは入ってましたけどね。

<全体として>
平日・休前日とも区別無く32000円でこの内容なら箱根という立地を考えてかなり満足。ただスタイルにこだわりすぎていてこちらの使い勝手や居心地は少々犠牲になっている感じを受けます。大浴場に行くための浴衣を作るくらいならそちらを希望者のみに「武蔵野別館」の浴衣を用意して、レストランの雰囲気を損ねないようなおしゃれな室内着を用意するとか、ソファーのセッティングも外の景色を眺めるように置かれているのだけど実際はテレビを見る方に置いてもらった方がこちらはありがたいし。食事中もやたらフォーク&ナイフが登場するのだけど、お箸が一番食べやすいのになぁ・・・・。欲を言えば部屋付き露天があって「おこもり」タイプの宿なのにレストランで全員顔が見れてしまうのも今ひとつ(個室タイプにしてほしかった)。ただ8組だからこそなのでしょうが、レストランでの飲み物のサインとか何もありませんでした、しかも名前の確認もまったくされませんでしたね。文句をいいつつも、今のところ箱根では一番お気に入りかな・・・。(2006/12)

「時の雫」スウィートタイプの室内。畳にマットレスが敷かれたベッド。大きさはシングルサイズ。枕は高めですね。DVDデッキもあります。
テレビの裏側にミニバー、その向うに洗面所と浴室。
枕元に和光の時計・・・こだわってますね〜。
同じく室内。開放的な窓から遠くに箱根の山並みを望む。ソファーはオットマン付きでありがたいけど、テレビが見れない・・・。
加湿器(ボネコ)もありましたよ。
バスローブでウロウロしていると、眼下にある宿から丸見えの気もしましたけど。
部屋付き半露天。なかなか気持ちよい!やや開放感に欠けるけど。 洗面所はおしゃれなつくりにダブルボール。タオルウォーマーもあり。背面が全面ガラス張りのシャワールーム。
ただ脱衣かごや椅子がない。ドライヤーも立ったままで・・・。シャワーキャップがないのもちょっとね・・・。
チェックイン時に部屋で出されたシャンパン。つまみは何故か塩豆。
そしてミニバーの上に和菓子。
夕食:先付けの茸の雲丹あえ(左)、椀物のトラフグの焼き白子入りの吸い物。どちらも美味です。
「使いやすいように濡れ箸」でいただきます。
前菜:芦ノ湖の天然ワカサギのから揚げ(旨い!)、栗渋皮煮、イクラの醤油漬け、銀杏、京芋の牛肉巻き
どれも美味しく晩秋にぴったり。
本来はお刺身・・ですが「生もの苦手」お願いをしたらブリ大根を用意してくださいました(嬉しい)。ちょっと濃いお味でしたがマツタケも入って大満足でした。
赤座海老のグリエ。いきなり洋風の世界に突入。ここからしばらく洋皿でフォーク&ナイフ。左のロウソクみたいな赤いのはヒメりんごのワイン煮。 なぜかブルーレースの器に野菜の煮付け(味は和風です)。南瓜・聖護院蕪・くわい・白菜などに蕎麦米と麦の入ったあんかけ。やや甘めで濃い。これをフォーク&ナイフ&スプーンで食べろと・・・。うーん・・お箸でしょう・・・???
この後に酢の物。ガラスの器に蕗・ハス・大根・独活・いとよりの土佐酢漬けなど、これまたフォーク&ナイフ。しかも毎回セッティングするのですわ・・
メインはセレクト。鮑の踊り焼きか足柄牛のステーキ、ここからお箸の世界に戻ります(笑)
これはお肉、山葵、岩塩、醤油などでいただきます。美味しいのだと思います(サーロインのせいか個人的にはちょっと重たかったので)。
周囲の席にいたお客さんは美味しいと絶賛してました。
南魚沼産こしひかりの信楽焼きの土鍋で炊いたご飯とお漬物、鯵のつみれ入り赤だし。炊き立てのご飯はちゃんとかき混ぜてからよそって下さいね・・場所によって食感に違いがありすぎました。
そしてデザートは甘味。大納言入りのわらび餅の黒蜜かけ。個人的には好きですけどね・・流れ的には果物でさっぱりと終わりたかったかな。やっと出されたお茶は十八種類の野草から作ったお茶とかで・・。
朝食をルームサービスで。椅子とテーブルを運び込みセットしてくれます。でもバスローブのままいただける朝食はやっぱりいいですよね。 サラダ・ソーセージの盛り合わせ・パン(4種類)・ヨーグルト、そしてなぜか温泉卵。一応コンソメっぽい味だったので、スープの代わりってことかい?全体に美味しいですよ。相変わらずフルーツはなかったけど。
すべて白い食器でおしゃれな感じを演出してます。でもね・・ベビーリーフのサラダはお箸の方が食べやすいです。
一般的な宿の食事からみるとやや軽めかな。私はこれで十分ですけど。
部屋のベランダからみた景色。遠くを見ている分には開放感があって問題なし。ちょっと目線を下に落とすと・・・こちらから向うの食事風景が見えるってことは・・・向うからも見えてるってことですよね。
夜、露天に入っているとスポーツカーに乗った一団がブオーンブオーンいわせて1号線を登って行きました。



宿名 時の雫
住所 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下416
電話 0460-2-4343
客室数 8(全室露天付)
チェックアウト 12:00
食事場所 夕食:レストラン 朝食:部屋orレストラン
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