辰巳屋山荘 里の湯(宿情報・感想)

2002/06

福島県、土湯温泉の温泉街から少し離れたところにある1件宿。つづら折れの細い急な坂道を下っていくとこじんまりとした宿の玄関があります。一般の家庭にあるようなソファーが1セットあるだけの小さなロビー。そこに座ることなく部屋に案内されます。緑に囲まれた谷底、渓流にそって宿があるので部屋から見えるものはひたすら自然の木々。早速宿の方が「部屋ごとの予約制による入浴システム」について説明してくれました。この宿はともかく早くチャックインしましょう!古代ヒノキ風呂(10人は軽く入れる大浴場クラスの風呂)、家族風呂(2〜3人用、すべてガラスで作られたスケルトン状態のおしゃれな洗面台がついていて、浴室内も一面ガラス張り、ガラス屋根のついた半露天風呂つき)、露天風呂(渡り廊下で山を下った渓谷沿いに2つの露天)という3つの風呂はすべて部屋ごとの予約制。ちょっとあわただしく決めて早速風呂へ。まずは家族風呂。フロントからOKサインの電話がきたら部屋の鍵を持ってフロントへ。引き換えに風呂場入り口にかける「入浴中」という札をもらいます。家族風呂は新しいようで設備もよいですね。洗い場は3つですが湯舟は4〜5人は入れる大きさ。露天も緑に囲まれ気持ちがいい。30〜40分という時間枠ですが、つい長湯をしてしまいそう。
夕食は懐石風ですが気取ったものではなく、地のものを使ったやさしい味付け。岩魚の塩き、刺身、和牛冷しゃぶ・・・野菜も豊富に使われ美味しい。最後にご飯ではなく稲庭うどんが登場。初夏を感じられる献立でした。量も適量です。
朝目覚めると部屋の入り口には朝刊と熱いお湯の入ったポットが置いてありました。でもお茶をいただく間もなく待望の露天風呂へ!一度建物の外に出るのですが屋根つきの廊下を歩くので安心。自然を壊さないように木製で作られた階段をひたすら下りると小屋が・・・男女別々の脱衣所と立派なトイレがあります。1つ目の露天は大きくて上がり湯も設備されてます。入ってびっくり、片面に座り心地の良い木製の椅子が湯船の中にセッティングされていて、気持ちいいし、楽だし、言うこと無し。木漏れ日の中、見上げれば一面の緑、それはそれはもう・・・私腹の時でございます。そしてその露天からもう少し歩いて下ると木製の八角形でできた小さ目の露天。こちらのほうが渓谷よりになります。ここもまた気持ちがいい。一人ではちょっと怖いくらいの360度自然林。
家族風呂も露天風呂も自分が入れば必ず湯船からお湯が溢れ出て、最高に気持ちが良かった。そしてどの風呂もバス・フェイスタオルが豊富に用意されているのもありがたいこと。
朝食もあっさりと適量で美味しくいただきました。その後、コーヒーのサービスがあり個人的には非常に嬉しかったです。
宿の建物はおしゃれという感じにはほど遠いですし、すごくサービスがいいということもなかったのですが、なぜか居心地がよくてくつろげる宿でした。
しつこいようですが、早目のチェックインをお勧めします。(2002/06)

家族風呂の湯船。ガラスの向こうは一面の緑。溢れ出るお湯が気持ちよい。 家族風呂内から扉を開けて出るとこの露天がある。屋根は前面ガラス張りで左右は壁だが、前は自然林を望む。こちらもまた気持ちいい。 露天風呂へ続く木製の屋根付き渡り廊下。行きはひたすらくだり・・・つまり帰りはひたすら上りです。 大きい方の露天風呂。この写真ではわかりにくいが湯船手前側にベンチスタイルの椅子があって、座るとともかく他気持ちよい。
小さいほうの露天。小さく見えるが4人くらいは楽に入れる大きさ。右側に渓流が流れている。猿が出てきてもおかしくないような雰囲気? 朝食。この他に炭で温められた湯豆腐がつく。
宿名 辰巳屋山荘 里の湯
住所 福島県福島市土湯温泉悪戸尻27-2
電話 (024)595−2146
客室数 11
チェックアウト 11:00
食事場所 夕:部屋食 朝:部屋食 人数により宴会場
その他 風呂は部屋ごとの予約制
耳寄り 朝食後にコーヒーサービスあり

温泉宿楽