二期倶楽部(宿情報・感想)

<本館>  

1999/09

東北自動車道の那須インターから車で20分くらいのところにあります。案内の看板がないので始めて行ったときは曲がり角を通り越してしまいました。車を置いてから「ここが宿の入り口?」「え?どこがフロント?」てな具合で、何もわからず右往左往。ほどなくホテルの方が見えて「こちらからどうぞ・・・」と。おしゃれなコンクリート平屋作りの家(それが部屋だった)を眺めつつフロントへ。フロントの奥には重厚なバーカウンターとライブラリーコーナーが見えます。そこが2階になっているらしく、階下にレストランが・・・正面は巨大なガラス窓。窓というより壁ですね。ため息が出るくらいおしゃれな空間!ハーブジュースをいただいてから部屋へ。部屋は全室間取りも仕様も異なります。予約をする際に夕食をどこで食べるか、何を食べるかを聞かれるのですが、それは「季節の鍋」「陶板焼き」といったコース料理は部屋食対応をしていて、それを希望する場合は部屋食可能なタイプの部屋になるからです。また人数によっても部屋は違いますが、和室以外は基本的にツインルーム。内風呂が檜風呂だったりユニットバスだったり、リビングルーム付きや囲炉裏付き、暖炉付きとかなりいろいろあります。共通しているのは間接照明をとても上手く使っていることと、どの部屋も床から天井までの大きなガラス窓になっていること。ダークブラウンのフローリングに和紙の繊維を入れ込んだ塗り壁の内装が良くマッチして、すごく落ち着いた空間になっています。浴衣(浴衣と呼んでいいものやら・・・)が変わっていて、ワッフル素材の黒・からし色でつくられたもの。女性には結構デカイっす。大浴場はレストラン棟の隣棟の1階。大浴場(ホテルでは「パブリックバス」と呼んでいるらしい・・・同じ意味ですが)といっても脱衣籠は4つで洗い場は3つ+シャワーです。夜は思いっきり照明を落としてあるので、不思議な気分になりますが。ホテル自体が広大な敷地に建てられているので、部屋・風呂・レストランのどこからも緑をたっぷりと味わえる眺望。散歩がてらホテルの中庭(裏庭?)へ・・・川にそってあるいていくと「露天風呂」の標識があります。ちょっとのぞいてみると・・・野趣満点!男女で仕切られた壁は一応ありますがそれだけなので、入るのにはかなりの勇気がいるぞォ〜。と思ったら5人くらいの50代?のおばさまたちがワイワイといらしゃいました。なるほどね・・・・これなら入れる。散歩を続けると、奥にはテニスコートや自家栽培農園などがありました。
食事の前にバーカウンターへ寄ってみました。エルメスのカットグラスに天然氷を丸くカットして好みのお酒を作ってくれます。いつも薦められるのはミントのカクテル。すっきりとしていい香り。カウンターの正面がフィックスの大きなガラス窓でライトアップされた木々が美しい。
レストランの夕食は和・洋のいずれかのコースが選べます。どちらも季節感たっぷりで美味しい。良い素材を使っているからでしょうか、野菜の味がしっかりとしていて、盛り付けや器も綺麗です。部屋食では陶板焼きを食べましたが、豆乳鍋からスタートして野菜・那須牛などの盛りだくさんの陶板焼き。締めはしゃもじに乗っているおにぎりを焼いて食べます。デザートの草団子まで美味しいのなの。朝食はやはりレストランで和・洋のセレクト。これまたどちらもすごく美味しい!レストラン内の中央のテーブルに果物やジュースが置いてあり、自由にいただけます。他には部屋でモーニングバスケットというルームサービスの朝食もありますが、かなり軽め。
大浴場のある棟にアロマテラピーマッサージルームがあります・・・・が未経験。
ともかくホテル全体がおしゃれな作りですから、その空間にいるだけで満足してしまうようなそんな宿です。ただし全体に階段が多く、街頭も暗いので部屋からレストランに行くのに足元が危ないのと、雨のときは面倒(風流な蛇の目傘を貸してくれます)。
ちなみに東京都内や京都などに二期倶楽部が経営するレストランも何件かあります。
(1999/9他)

《再訪の感想》本館
久しぶりに行ってきました。支配人が変わりソフト面のサービスが充実したように感じられました。今回は5回目にして初めての本館宿泊。新館と違い木のぬくもり使った内装で広々リビングにベッドルーム、ミニキッチン、深めのバスタブのあるバス・トイレ・洗面が一つになった部屋。すべてに窓があり、新館のような大きな窓のある開放感はありませんが、落ち着ける作りです。ただ、新館に比べて隣室の物音がかなり聞こえるのが残念。
夕食の内容が変わり、和洋折衷のコース料理のみになりました。基本はフレンチですが随所に「和」のテイストが盛り込まれ、季節感たっぷり、地の物たっぷりの美味しい食事。特徴はやはりハーブをふんだんに使っているところ。ウサギ肉のパテ(さっぱりとして美味しい)、新ごぼうのクリームスープ、鱒・那須牛と続き、山菜すしとお吸い物、デザートにチョコレートケーキ・イチゴのムース・ティラミスの盛り合わせとコーヒー。全てに満足!
来夏あたりにはコンラン氏の設計による新館がオープン予定とか・・・・。楽しみですね。(2002
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本館

二期倶楽部 本館全景 二期倶楽部 本館リビングルーム 二期倶楽部 本館ベッドルーム 二期倶楽部 遊歩道からの新館・那須岳
中庭(水をはって池のように見せている)に面して本館の各部屋が並ぶ。この池にはリビングルームと玄関が面している。木の椅子の真ん中に陶器の灰皿が置かれ、水面を眺めながら「ぼ〜」っとするのもいい。
本館リビングルーム。人数が多いときはソファーベッドになる。向かいにテレビとLDがあり、一人がけの椅子もある。 本館ベッドルーム。裏庭の雑木林を望む。 露天風呂やテニスコートへ続く、川沿いの遊歩道からレストラン棟(手前)と新館客室(奥)、遠くに残雪の那須岳を望む。遊歩道は広大な敷地内をめぐっていて、この季節は「カタクリ」や「ミズバショウ」が可憐に咲き誇っていた。耳をすませばうぐいすの美声・・・・あっという間に時が経つ。


<東館>

2003年7月にオープンした東館に行って参りました。本館と違い、フロント(宿ではレセプションと呼んでいらっしゃいます)が正面にあって車をつけられます。固めのソファーセットでハーブティーをいただき、チェックイン。係りの方の案内でレセプションを出ると正面がグリル料理の「ガーデンレストラン」、階段を下りるとレストラン下がパブリックバス(大浴場のことでございます)、その隣がエステサロンになります。外に出ると流石に那須はさっぶ〜!左右に滝をあしらった階段を上り、木道の敷かれた木立を抜けるとコテージ風の部屋が見えてきます。パビリオンコートと名付けられた中庭を中心に四方にコテージが配され、季節によって中庭でシャンパンサービスなどがあるとのこと。部屋はパビリオン(平屋)、メゾネット(ベッドルームが2階。2階にベランダ付きのタイプもあり)、露天風呂付のスウィートなど。四方を向いた部屋は森側、田園側、山側などですが、部屋のベランダが中庭に向いているものやレセプションとの木道に近いものもあるので、それ以外の部屋をおすすめします
<部屋 >
今回は36号室(パビリオン)で森側、奥まった静かな所ですが、隣の35号室(スウィート)とコネクティングルームになっているようで、やや音漏れが・・・。建物の外観は打ちっぱなしのコンクリートに木をあしらい、玄関ドアやサッシは木製、中に入ると左手に洗面・トイレ・バスルーム(石張りです)、正面がセミダブルサイズのベッドと、家具で仕切られた奥にソファーセット(フローリングです)。クローゼットにはパジャマ風の室内着(グッド!)、靴下、金庫。隣りのクローゼット・・・とおもって開けるとそこは冷蔵庫(フリードリンク、ビールが8個もありました)、コーヒーメーカー(手動のミルとコーヒー豆もある)、お茶のセットなど。部屋全体に(トイレ、バスルームも)床暖房が設備され、加湿器もあり、タオルウォーマー、バスローブもあり、液晶テレビにDVDプレーヤー、ビデオ・・・もう至れり尽せり。
<風呂>
早速室内着に着替え、持参したフリースの上下を着込み(準備万端!)、用意されている館内履きを履き、手ぶらで大浴場・・いやいやパブリックバスへ。入り口を入ると左手に湯上りどころの洋風版?アルフレックスの椅子などが置かれ、ミネラルウォーターのボトルが沢山積んであります。見取り図によると男性より女性用のお風呂の方が一回り大きい様子。本館の脱衣所を思えば4倍くらいの広さがあり、ドライサウナ・ミストサウナあり、ブース付きのカランは5つくらいですが、内湯はかなりの大きさ。鉄分が多いのか、赤く濁った湯は溢れていてなかなか気持ちよいのです。露天は完全な屋根つきの半露天。でもこれまた気持ちよい〜。ポコポコにあったまっても、部屋に帰る頃にはちょうどいい感じ。持参したCDを聞きながらコーヒーをいただき・・・いや〜至福の時でございます。
<食事>
夕食は「ガーデンレストラン」で。ちなみに本館のフレンチでもOKで、車で送迎してくれるそうです。東館レストランは本館よりカジュアルな感じでテーブルも小さめ。オープンキッチンスタイルで、お料理の様子や声が伝わってくるのも、カジュアルさを感じる要因でしょうか。グリル&ローストというだけあって、塩味をベースにさっぱりとした味付け。レストランが暗めで写真が撮れなくてごめんなさい(フラッシュはマナー的に使いたくないので)。ヒメマスのハーブソースの前菜・新鮮な野菜の入ったクラムチャウダー・海老のパイ包み・那須牛と野菜のグリル(魚好きの私ですが・・・塩味が効いて絶品でございますーーー!)・からすみときのこのフィットチーネ(ニンニクと塩味)・トマトとミントのパン・けしの実のパン・デザートはアイスクーム。フレンチのこってりソースが苦手な私には最高のお料理でした。食後に明日の朝食とお夜食の説明がありました。
希望すれば10時半にいなり寿司のお夜食が届きます。ごまが効いて美味しかった(←結局食べてる)。夜は部屋風呂を味わってみることに。温泉ではありませんが、ゆったりとしたバスタブ(溺れそうになった)につかり、ラベンダーベースのボディーソープで身体を洗い・・・またまた優雅になる。
ウッドデッキのベランダに出ると素晴らしい月夜。これが月明かりか〜みたいな・・・。
朝食はルームサービスも可能ですが、初めてなのでレストランへ。野菜サラダやドリンク、ヨーグルト、食後のコーヒーなどは和洋食にかかわらず楽しめます。詳細は写真をご覧ください。
食後は広大な敷地を散歩。12時のチェックアウトまでゆっくりと過ごせます。DVDのレンタルやサイクリング用自転車のレンタル、テニスコートと長期滞在のためのアイテムも揃っています。
<その他>
通常期はそれなりのお値段ですが、オフシーズンは格安のネットプランもあります(1泊2食で3万くらい)。決して安くはありませんが、余りある至福の時を与えてもらえると思います。ちなみに東館は一部屋3名までの対応。大人数で行くより、カップルや友人二人で行くのがお薦めです。ただし和風旅館の情緒は皆無。和の風情に浸りたい方には不向きです。(2004/01)


パビリオンコートから客室を見たところ。左は「パビリオン」、右は「メゾネット」。各部屋で微妙に段差がつけられていて、田園に近くなるほど低くなっている。 夕方のパビリオンコート。遠くに那須の山々が望める。階段が多く、お年寄りには不向きな造り。 「パビリオン」客室内。ベッドのヘッドボードの向こう側がリビングスペース。一部屋の空間を上手に仕切っている。シルクタッチのリネン類は心地よく、枕は2種類、ベッド上の黒いものは、ストール。 リビングスペース。DVDプレーヤー、ビデオデッキ、液晶テレビ、インターネットのジャックもある。椅子がハイバックで、ソファーに座ると、椅子をどかさないとテレビが見えない・・・。ソファー横の黒いBOXは加湿器。
同じくリビングスペース。固めのソファーは座りごこちよい。左にベランダのウッドデッキが見える。椅子とテーブルが置かれていて、季節がよければ、そこでの朝食も可。 コヒーメーカー、茶器類。上段は手動のミルと、豆の入った缶、緑茶の缶。
下段に冷蔵庫。すべてフリーで、ビール、ソフトドリンクが入っている。
クローゼット内の室内着。左がメンズ、右がレディース。パジャマスタイルで着心地もよい。冬は羽織るものを持参する方が得策。 室内の浴室。ゆったりとした湯船と床暖房入りの洗い場。浴槽左は一面のくもりガラスにブラインド付き。
浴室横のトイレ。石の床は床暖房入り右は。タオルウォーマー。 トイレの向かいにある洗面。鏡を開けるとアメニティが揃っている。コップやドライヤー、ゴミ箱などはすべてステンレスで統一。
用意されているバスローブはM・Lサイズ。スリッパもある。
パブリックバス入り口手前にある「湯上り処?」横には沢山のミネラルウォーターのペットボトルと「姫りんご」。 女性用脱衣所。左に脱衣籠の棚と、鍵付きのロッカー。ウォータータンクの下にあるのは、体重計です。時計はもちろん「コンラン」。
同じく脱衣所。タオルは豊富に用意されていて、ホテルの従業員の方がマメにチェックしていた。洗面所との間が風呂場への入り口。 お夜食!黒ごまのたっぷりと入った、あっさりした味のいなり寿司。夕食はレストランの照明が暗くて写真が取れませんでした。 朝食(和食)。お粥か白米はその場でセレクト。これはお粥。セリ?と思われる菜っぱ入り。豆腐・野菜の煮付け・焼き魚(ギンダラ?)・温泉卵・ちりめん山椒・梅干・味噌汁。これにバイキングのサラダ、ヨーグルトをいただき、食後はコーヒー。朝から食べ過ぎ? 朝食(洋食)。卵料理はその場でセレクト、生ハム・ベーコン・ウィンナー、グリーンピースのスープ、3種類のパン、自家製ジャム、その他は、和食と同じ。


<アロマトリートメント体験記>

二期倶楽部内にあるアロマトリートメントサロン「アルゴーフィト」でアロママッサージを体験しました。メニューは「フルボディ」「フェイシャル&ハーフボディ」など90分〜2時間の6つのコースと、夜8時からの30分クイックトリートメント5コースで構成されています。
今回は「フルボディ」を体験。ブルーの壁紙で清潔感のある明るい個室で、簡単なカウンセリングのあと好みのアロマオイルを選び、用意されたバスローブに着替えます。簡易ベッドにうつ伏せになり、まずは背中→腰から足先にかけての裏側→表側→デコルテ→手と腕と全身をマッサージ。アロマオイルをたっぷりと使いゆるやかなタッチで身体をほぐしていきます。「心と身体のバランス・血液・リンパの流れを整える」というだけあって、「痛気持ちいい」というマッサージとは全く違う感触。最後はオイルが染み込むまで15分そのままの状態で・・・ZZZ・・・その後はハーブティーをいただいて終了です。120分で15,000円と決してお安くありませんが、温泉とアロママッサージのダブル効果で心身共にりらっくす&リフレッシュできますよ。
ちなみにカップルで受けられるように、2ベッドルームもあり、2組ほどお見かけしました。男性はフェイシャルよりボディ優先の方が多いそうです。
12:00〜14:00は割引金額の設定もあります。(2004/02)


宿名 二期倶楽部
住所 栃木県那須郡那須町高久乙道下2301
電話 0287-78-2215
客室数 44
チェックアウト 12:00
食事場所 夕:レストラン 朝:レストラン
その他 アロマテラピーエステサロン有り
新幹線「那須塩原」駅との送迎バスあり(要予約)

温泉宿楽