きらの里 (宿情報・感想)

2007/01

伊豆高原に2006年夏にできた新しい宿です。

<立地条件・宿の雰囲気>
伊豆高原駅から徒歩25分、135号線から少し入ったところにあります。一般住宅のある丘の中に突如出現する大きな門、日本の原風景「里」を再現したような雰囲気が狙いのようです。旅籠風・離れ・和モダンなしつらえのそれぞれの建物が並び不思議な感覚になります。70室なのでチェックイン時の慌しさは仕方ないですが、部屋に入ってしまえば思ったより落ち着けます。

<部屋の雰囲気>
予約したのは和モダンな作りの「山の音」。セミダブルツインベッドに8畳の和室、広縁にはオットマン付きマッサージチェア、ウッドチェアのあるベランダ。お風呂はありませんが、木の香りのするシャワールームがあり、ミニキッチンも付いていて、とても使い勝手のよい作りです。2階建てですが1階部分がコンクリート、2階が木造のようで周囲の音が響きません。
露天付の民家風離れ、母屋と直結した3階建ての和洋室、一人旅用のシングルルームなど用途によって使い分けできるのが魅力。

<お風呂>
2箇所の源泉を持っているそうで、泉質は高アルカリ。美肌の湯ですね。大浴場は男女それぞれ7つの湯があり、タオルは豊富に設置され、洗い場のブースもウッディな感じで、全体にいい感じと思います。ただ時間をずらして行く方が「イモ洗い状態」にならないかと。それでも10個ほどしかない洗い場を補うべく「かけ湯」の場所が3箇所作ってあり工夫されていますね。
貸切風呂(予約ではなく空いていればいつでも入れる)が3つ。屋根付き半露天です。70室に対して3つですからかなりの競争率。湯船は2人で丁度の大きさですが脱衣所が小さく、かけ湯をするとそこらじゅうがびしょびしょに・・・。

<食事>
朝夕とも食事処。夕食は海鮮中心のメニューかお肉中心の溶岩焼きでセレクトします。工夫された内容で味もおいしくボリュームもよかったと思います。
朝食は和洋でセレクト。干物のセレクト、卵や納豆の追加注文が出来て、ご飯好きには食の進む内容。

<その他のサービス>
夜9時から「夜鳴き蕎麦」ならぬ夜鳴きラーメンと焼き芋のサービスがあります。ラーメン屋台が広場にお目見えして雰囲気たっぷりに作ってくれます。関東風のあっさり醤油系ラーメンですが、スープの味はちょっと人口調味料のあじがしたかな。無料だから文句は言うまい。
コーヒーメーカーの貸し出しサービスがあります。詳細は写真を見てくださいね。
チェックイン時に好みの色の作務衣を選べますが、部屋にはパジャマ?みたいなくつろぎ着もあります(ただし半そで半ズボン)。部屋の冷蔵庫の水とウーロン茶はサービス、敷地内に自販機が数台設置されていますが、値段は通常価格、親切です!

<全体として>
「山の音」は平日27,300円休前日は3000円アップ。チェックイン時に部屋への案内がないとか「ん?」と思うところもあったりしますが、トータル的に考えてかなり満足のいく内容だと思います。不要なサービスやモノは排除して、でもくつろげる空間は確保されている、そんな感じでしょうか。
宿の方のサービスは、中心になっている人はしっかりとしてよく気がつきますが、アルバイト風の方には少々問題もあります。でも伊豆の中のお宿としては気楽に楽しめるNO1かと。
(2007/01)


「きらの里」の「山の音」全景。
敷地内では高台になっている。
大浴場入り口。 貸切風呂(半露天)の1つ。
大浴場横の坂を上がったところに3つの風呂が点在してる。
ともかく「これ?」っていうくらい小さいですわ。
「山の音」室内。こちらは1階。外から見ると2階の部屋は天井部分が吹きぬけになっているようだった。
写真にはないが、右側も大きなガラス窓で採光はいい。
個人的には和室にソファーがあったらな〜・・・。
夕食。「溶岩焼きコース」をセレクト。
先付け&前菜。百合根饅頭、からすみ、むかご、
子持ち昆布など。美味しいです。
このあと寒ぶりのあぶり寿司、椀物。
海老しんじょうと明日葉の天ぷら。本来はお造りですが
金目と筍、豆腐の煮付けに変更してもらった。甘辛で美味しい。
いちごのシャーベットのあと味噌仕立ての小さい鍋ものと、牛・鴨・牛タンと沢山の冬野菜(実際には春野菜でしょう?っていうのもありましたけど)の溶岩焼き。醤油ベースのたれと、ごま油ねぎのたれが出ます。
その後、温菜・冷菜の8つの中から1つセレクト。茶碗蒸しが一番人気だそうですが、私はあっさりとツナと大根のサラダ梅風味を。
食事は麦とろ・黒米と百合根の飯蒸し、ゆべし茶漬けから、また伊勢海老の味噌汁かおすましからそれぞれ選ぶ。
デザートがこちら。りんご・柿・きんつば・レアチーズケーキ。コーヒーはなし。個人的にはきんつばがかなり美味しかったですな。
今回の一番のヒット!貸し出しコーヒーセット。フロント(この宿では「帳場」というらしい)でお願いすると無料で貸してくれる。こんな些細なことだけど、ちょっと・・いや、かなり盛り上がってしまった。
中身はこんな感じ。本格的なミルがついていて、豆を(白いフタのびん)自分でガリガリしてから入れるコーヒーはなかなかグッド!チェックアウト時はこのまま部屋において帰っていいのだそうで。 朝食。評判とは反対に洋食を選んでみた。
ソーセージのお皿にはポテトサラダ・トマト・生ハム・大根・帆立など色々のっている・・けど、ソーセージは冷め切っていました。
卵は目玉焼き・スクランブル・オムレツから選べる。洋食の方がライトかな。
内容的にやっぱり和食の方がおすすめかもしれません。和食は干物のセレクト、納豆・卵とご飯をがっつり食べたい人には最高です。コーヒーも頼めるようでした。


宿名 きらの里
住所 静岡県伊東市八幡野1326-5
電話 0557-55-3311
客室数 70
チェックアウト 11:00
食事場所 朝夕とも食事処(個室ではない)
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