翡翠之庄(宿情報・感想)

2004/11

日本一の炭酸泉といわれる「長湯温泉」、その温泉街から山を少し登った長湯ダムを見下ろす高台にあります。「ギャルソン風」?の衣装を身にまとった男性(よく見るとオジサン)が案内してくれます。
薪の焚かれた母屋はわらぶき屋根、少々煙いくらいですが、立ったままでチェックイン手続きをします。4室の長屋と8室の離れという構成で、離れは建てた大工さんの名前がついています。
<部屋・風呂>
今回は一番人気といわれる「木部」、6畳の和室、ダブルベッドとシングルベッドのある洋間、広々とした浴室、ウッドテラスには籐の椅子、その向うに屋根付きの露天風呂(二人がやっと入れるサイズ)。なぜ一番人気かというと、部屋全体は一番小さいサイズながら、露天風呂が唯一源泉100%の掛け流し。他は地下水だそうな。大浴場と貸切風呂(露天が2つ、家族風呂が3つ)もありますが、そのうち源泉100%は露天だけでその他は地下水との混合。
部屋の内風呂は木製でかなり大きい(4人くらい入れる)・・・地下水だそうですが、なにせお湯が溜まるのに時間がかかる。しかも洗い場に敷き詰められた板がところどころ腐り気味。とはいえ入ってしまえば気持ちはよいですが。身体を温めてから露天へ。なぜかというと湯温が低いのです。長く入るにはいいかもしれませんが、ぬるめのお湯が好きな私でもさすがにぬるいぞ。おまけに掛け流しのお湯の注ぎ口のすぐ横に排水溝があって、湯船のお湯が循環してない感じ。なんかもったいないのとあまり気持ちよくないのと。
眺めは爽快で、眼下に長湯ダムを望み、開放感もあります。
<食事>
4時過ぎると大浴場近くの廊下に一番小さいサイズの缶ビールとオレンジジュースがサービスされます。通常食事は「くたみ」という食事処ですが、満室の場合「木部」に限っては部屋食だとか。料理は一品ずつ運ばれますが、味はわるくないけど全体のバランスが少々偏ってる感じ。名物のエノハ(やまめ)料理はいいのですが、刺身、骨のから揚げ、丸揚げと続くし、鴨肉のたたきと豊後牛のさしみ、豊後牛のステーキ、燻製の盛り合わせ・・・と魚と肉のオンパレード。自家製農園を持っているということでしたが、ちょっと期待はずれ。焼酎のお湯割りを頼みましたが肝心の焼酎が入っていないのにはびっくり。
デザートを出しながら「ベッドメイキングをしてきます」といっていきなり洋間の方へ・・・「え?荷物が広がってるのに・・・」てな感じ。料理を運ぶ方はいろいろで、オバサン・男っぽいオネエサン、香水臭いオネエサン・・・
朝食は8時〜9時のセレクト。この朝食がまたびっくり、朝からビーフシチューにたまねぎ入りのほうば味噌・・・部屋には複雑な匂いが充満してしまいました。美味しいんですけどね・・・。
28000円出して泊まる宿としては・・・?。部屋の建具や家具がとても傷んでるのも気になるところ。トイレに温風ヒーターがあるのですが、フィルターはほこりだらけだし、便座の温度調整を低くしてもやけどしそうに熱いし・・・切ると冷たいし・・・
というわけで大浴場にも家族風呂にも行かず、部屋にこもりきり・・・。

実はもう少し趣のある宿かと思っていたので、少々期待はずれでした。
ただし、周囲には見所が沢山あります。湧水がいくつもあってその綺麗な水は感動物です(2004/11)


「木部」和室。テーブルや建具の痛みが激しい。電気ポットの奥はステンドグラスのフィックス窓。床の間にテレビっていうのも・・・?部屋に案内された瞬間は正直、引きました・・・ 奥がダブルサイズ、手前がシングルサイズのベッド。寝心地はいいです。2人用の椅子とテーブルセットがありそのテーブルの上に何故かプラスチックの地球儀・・・、壁には14インチくらいの壁掛けテレビ。せっかく椅子があるのに使えるような配置になっていないのが残念。窓はちゃんと開きません。 内風呂。入室時にはお湯が入っていない。湯船の底には丸いしが敷き詰められている。洗い場の板が腐りかけているのが気になる。 「木部」のテラス。広々していて気持ちよい。奥が和室。手前が露天風呂。つまり和室からこのテラスを通って露天に行くかたち。寒いです。
部屋露天。湯があふれていないように見えますが、排水溝から出て行ってます。注がれたお湯のすぐ横に排水溝・・・もったいない。一人サイズの湯船ですね。湯温が低く、湯船の底に落ち葉があったり・・・少々気持ちよさには欠けるかも。 テラスからみた景色。木々の向うに長湯ダム。 夕食。八寸。夕食の中で唯一の野菜。煮こごりや南瓜の煮つけ、鶉たまごを柿に見立てたり、なかなか凝っていて美味しい。 燻製の盛り合わせ。サラミ・ハムなどいい香りで美味しい。バジルソースでいただく。
エノハ(ヤマメ)の刺身。揚げだし豆腐。エノハの骨せんべい。この後、鴨のたたき生野菜添え、豊後牛の刺身。 エノハのから揚げ。美味しいけど、骨せんべいと味が同じ。この後豊後牛のステーキ(ローストビーフとのセレクト) エノハ茶漬け。名物だそうでおかわりできる。美味しいけど、エノハの皮がやや生臭い感じ?
この後デザートは自家製プリン。これは美味でした。
朝食。左の赤いのがビーフシチュー。ほうば味噌は長ネギでなくたまねぎ(個人的にはあまりあわないように感じた)、サラダ(新鮮でおいしいけどマヨネーズ添え・・懐かしい感じ?)、エノハの塩焼き、豆腐、生卵など。どえらいボリュームっす。


宿名 翡翠之庄
住所 大分県直入町長湯温泉くたみケ丘
電話 0974-75-2300
客室数 離れ8 長屋4
チェックアウト 10:30
食事場所 夕・朝:食事処
その他 貸しきり風呂は予約ではなく、フロント行って鍵があれば入れる
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