北門屋敷(宿情報・感想)

2003/05

萩城下町から指月山に向かう途中にあり、毛利家のお屋敷跡に建っています。門構え、城壁を思わせるような重厚な外観はいかにもお屋敷跡といった感じ。ところが宿の入り口を入るといきなりホテルのように洋風な世界になります。正面の中庭には色とりどりの花が咲き乱れ、すごく綺麗です。すぐに係りの方(和服なのでやっぱり旅館?)に案内されて部屋に。洋風だった世界が途中からいきなり和風の宿になります・・・・混乱・・。部屋は純和風で二間続きの和室にゆったりとした広縁、そこには座りごこちのよい籐の椅子。そして出来たばかりの露天風呂。ミニキッチンも付いてます。濡れ縁に露天が付いているので仕方ないのですが、庭が塀で囲まれていて、綺麗な中庭が望めないのがちょっと残念です。萩は海沿いの町ですが、窓から香ってくる空気は海の気配がしません。草木の香りです。
さて、お風呂です。温泉ではありませんが、庭園浴場と名付けられた大浴場は、明るく広く清潔な感じです。洗い場の半分にブースが付いていて使い勝手もいいです。お湯は循環ですので特に感動もなく・・・。露天は小さくて、確かに花は望めますが、ボイラーの音も聞こえてあふれない湯船には虫や枯葉がぷかぷか・・・。アメニティーは充実していました。マッサージチェアが2つ置いてある部屋がありましたがすでに先客あり。夕涼みがてら中庭を散歩しました。バラ・花菖蒲・カンパニュラ・デルフィニューム・パンジーなどなど・・・広い庭にガーデニングされて美しい。建物の壁を覆い尽くすようなピンクのバラはことさら美しかったです。
夕食は部屋食が基本のようですが、無理を言ってレストランでいただきました。刺し身・鮑・タコといった海の幸がタイミングよく出されます。可もなく不可もなくといった印象。ただお醤油の味がすごく濃くて、全体に味付けも濃かったので、食後の水分補給が大変でした。
食後に部屋でくつろいでいると、係りの方が見えて「就寝用の浴衣をお持ちしました」と。わざわざ持ってきてくださらなくても・・・と思いました。「なるべく部屋に出入りしない」という感覚は無いのでしょう。それと部屋の空調(おそらく全室一括管理している)がうるさくて、すこし気になりました。10時になったら切れましたけど・・・。
夜は部屋露天を楽しみました。湯の出がよく、木のいい香りがしてなかなか気持ちよいです。ただ、お隣りの部屋の露天と塀1枚隔てているだけなので、音が筒抜けですからご注意を。
朝食は「逍遥亭」という欅造りのレトロモダンな建物のレストランでいただきます。この建物、すごく素敵でアンティークなインテリアや暖炉があり、天井には重厚な梁がめぐらされ、かなりいい感じ。個人的には宿全体がこの雰囲気ならもっといいと思うのですが・・・。食事内容は和食で、ふぐの一夜干・温泉卵・イカ刺しといった内容でした。
萩は海あり、山有り、歴史ありですごくいい所です。交通の便は悪いですが、また訪れてみたい町です。(2003/05)


「北門屋敷」中庭。5月ということもあって咲き乱れる花はともかく綺麗! ロビー内から中庭を望む。館内にも花が。 「菖蒲3」と名付けられた露天風呂付の部屋。この部屋が12畳で手前に6畳の和室。向うには広縁が見える。 広縁の椅子は籐製でヘッドレストもついてすごく座りごこち良い。左側の和紙ブラインドを上げると部屋露天が見えるようになる。
部屋露天風呂。広縁から濡縁に出ても、部屋内からシャワールームを通っても、両方から行き来できるつくり。正面扉の向うがシャワールーム。もともとの風呂場を改装したらしく、みょ〜に広いタイル張りのシャワールーム。バスタオルは4枚(一人2枚)用意されている。 「南苑」を抜けて行くと、レストラン「逍遥亭」がここ。朝食はここで。いきなりレトロな感じで、上記の写真の廊下とかなり雰囲気が違う。 夕食。平目の薄作り。ポン酢でいただく。 海老・ぎんなんなどの入ったしんじょ。味はやや濃い目。
中身は野菜の揚げ物。 朝食。イカそうめんはきちんと切れていなくて、食べにくかった。量は充分。 宿から徒歩10分くらいのところに白砂の海岸がある。夏は海水浴場になるらしい。正面にあるのは(海に向かって立つと左手)、指月山。その山すそに「萩城跡」がある。


宿名 北門屋敷
住所 山口県萩市堀内210
電話 0838-22-7521
客室数 44
チェックアウト 10:00
食事場所 夕:部屋食またはレストラン 朝:レストラン
その他 露天付部屋が二部屋あり
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