だいこんの花 (宿情報・感想)

2005/06

宮城蔵王のふもと、遠刈田温泉にあるお宿。「今」のニーズを反映したスタイルでかなり気に入りました。
<立地条件・宿の雰囲気>
東京から新幹線で2時間、白石蔵王駅から車で20分ほど、牧場などもある高原地帯で、緑の豊富な環境に恵まれた場所。蔵王エコーラインに続く道沿いです。チェックインより早く着いてしまいましたが電話を入れていたためか、夕立の雨にもかかわらず宿の方が傘を持って駐車場に立っていらっしゃいました。旧家のような太い梁を組んだ母屋を通り抜け、直接お部屋に。3万坪の敷地に18室の離れ。雑木林や沢のある中に回廊で結ばれた部屋が点在しています。全室ツインベッドでプラス畳の部屋や洋間があるようで、すべて異なった造り。そのうち露天風呂付きは11室。
部屋でチェックイン手続きをしますが、お茶のサービスはありません。鍵は2つでキーホルダーにミニライトが付いてます。
<部屋の雰囲気>
予約したのはフローリングでなんとサンルームが付いてました。ベッドはセミダブルでシモンズ製。全体にゆったりとしていて、窓も広く周囲の緑を存分に味わえます。ポットはなく小さな電磁調理器でその都度お湯を沸かすスタイル。コーヒー・紅茶・緑茶があり、冷蔵庫のドリンクはサービス。お菓子も冷蔵庫に冷えていました!
DVD&ビデオデッキも付いていて、お気に入りのCDを持参していたのでそれを聞きながら、鳥の声をバックに・・・いや〜くつろげます!
この部屋は屋根なしの露天。熱めのお湯で源泉かけ流し。洗い場は無く、室内にシャワーブースが設けられています。
<お風呂>
男女別大風呂はブースつきの洗い場が3つでフルオープンになる窓のついた内湯と岩造りの露天、サウナです。
その他予約なしで空いていたら入れる貸切風呂が4つ。うち2つはシャワーブースつきで回廊に沿ってあり、他2つは回廊から外に出て川の近くにあり、お風呂だけ。もちろんすべて源泉かけ流し。
どこも自然たっぷりで気持ちよい。
<食事>
個室風食事どころ「コの字」にて。夜は6時〜8時、朝は8時半〜10時の間でセレクト。
夕食。部屋に案内されるとテーブルにはクロスとメニューだけ。BGMはジャズ。着席してから食事が運ばれます。「懐石」ではなく「嬉し山里料理」となっていて、これがまた演出も味も大満足。地元の食材を使い、野菜たっぷりのメニューです。
朝食。昨夜とは違うブースで。履き出しタイプのガラス窓が開け放たれ、鳥の声と流れるのはジャズ。廊下にジュースとスープ、サラダ、ヨーグルトのバイキングがあり、トマトジュースがかなり美味。運ばれた食事は魚・野菜の煮付け・人参入りの熱々の玉子焼き、漬物とヒジョーにシンプル。でもお腹は大満足。
<その他のサービス>
「ことりサロン」で滞在中コーヒー紅茶がサービス。また夜は10時から夜食としてサツマイモとゆで卵、朝は畑のデッキでミントティー、チェックアウト時は母屋の囲炉裏でかき餅のサービス、となんだか楽しくなるおもてなしが色々。
アロマサロンもあり。早くから予約が埋まるそうで、リフレ(英国式)だけやりました。2台のベッドはカーテンで仕切られている。感想は・・・まあまあ・・・かな。
<全体として>
12歳以下お断りという大人の宿。基本は2人客をベースにしているので、おもてなし方法も的が絞られている。「宿を楽しむ」には最高のお宿です。従業員の方は皆さん比較的若くテキパキとして、気さくな会話も楽しめる。過剰なサービスは無いけど欲しければそこにあります・・みたいな感じです。平日・土日とも区別無く3万以上しますが、それだけ出しても得られる満足度は十分。今、ピカイチにお気に入りの宿です。
パブリックスペースは殆ど禁煙、また回廊に階段も多いため、ご高齢の方には不向きかと思います。(2005/06)


雑木林の中に部屋が点在、それを結ぶ回廊はこんな感じ。 「もみじ」の室内。セミダブルのベッドにロータイプの椅子セット、枕は3通りに使えるタイプのもの。天井は吹き抜けで組んだ梁が民家風。テレビ・DVD・ビデオが設置されている。椅子にかかっているのは「オリジナルポンチョ」で何通りかに使えるようにできている(カシミア100%)。 サンルームの左にシャワールーム、右に露天。シャワールームと洗面所がとなりなため、露天は離れてしまう。湯温が高いので「着衣のまま湯温を確かめてください」と注意書きが。塀はあるものの、空を見上げれば気持ちよい。 部屋付き露天。すだれについている紙は「あふれないお湯なのにかけ流し」という理由が説明してある。
小さな電磁調理器があり、ポット類はおいていない。引き出し内に茶器・緑茶・紅茶・フィルターつきコーヒー(2つ)、ワインオープナーまである。
冷蔵庫は洗面所内にあって扉が閉まるので音は気にならない。中のドリンクはサービスでミネラルウォーター・ビール・ジュース・ウーロン茶・スナック菓子など。
部屋を結ぶ回廊。「もみじ」はもっとも奥の部屋で、母屋・風呂・ダイニングとどこに行くのも少々遠い。夜は見難くなるので注意(前を歩いていたオジサンが階段を踏み外した・・・汗)。 貸しきり露天。4つのうちの洗い場のないタイプ「雪待ち」。この竹ざおが立っていれば空いている。 「雪待ち」の湯船。屋根つきの脱衣所とこの風呂だけ。2人サイズ。湯温がちょうど良くてすごく気持ちよい。はるか右下はかなりの水量がある川。塀をマキで作っているあたり、なかなか上手。
「小とりサロン」静かに音楽が流れている。温められたコーヒーカップとエスプレッソタイプのコーヒー(都度、豆を挽いて注がれるタイプの機械)、ミネラルウォーターが用意されている。 個室風ダイニングバーでいただく夕食。新鮮な野菜を味噌でいただく。 「選ぶ楽しさ」とタイトルの付いた皿。これを二人で自由に取り分ける。空豆・つるむらさき・かぼちゃ・破竹の炒め煮・お刺身・アロエ。身体によさそうなものばかりで、美味しかった。 「自家製寄せ豆腐」沖縄の塩でいただく。添えられた岩のリがアクセントになっている。甘くておいしい。
「本日の主菜」新たまねぎと伊達鶏のグリル。
一度火が入れられたものを小さなガスバーナーでグリルし、醤油ベースのたれをかけていただく。あまーい新たまねぎ、ホクホクのにんにく、月山竹?これまた美味。
「お好きなほうを・・・」レタスと仙台牛の冷しゃぶ・彩り野菜とかれいの揚げだし。こちらは後者。カレイがちょっとぱさっとした感じだった。あっさりとしたソースは揚げ物のしつこさを消してくれる。
左は「田舎の味」春蒔き大根とあわび味噌煮。
朝食。ダイニングバーの廊下に並べられたバイキング。トマトジュース・牛乳・トースト・野菜スープ・ヨーグルト・ジャム(3種類)。 同じくバイキング。サラダとドレッシング。レタス・トマト・オニオンスライス・クレソンなど。
カレイの干物、鰹と茄子の煮物、かまぼこ、漬物、ひじきの煮物。サラダやヨーグルトも食べているのでこれで十分な量。 熱々の人参入り玉子焼き。添えられた大根おろしにはシソのみがあえてある。甘くなくあっさりとした味の出し巻き卵。写真は二人分。 朝の時間帯だけのサービス、畑テラスのミントティー。左が畑になっていて、その一角に炭火の上に鉄釜に湯が沸いている。ガラスのポットからミントを取り出して、自分で湯を注ぐ。すっきりとしたいい香り。 朝の時間帯だけのサービス、畑テラスのミントティー。左が畑になっていて、その一角に炭火の上に鉄釜に湯が沸いている。ガラスのポットからミントを取り出して、自分で湯を注ぐ。すっきりとしたいい香り。


再訪

2006/05

久々に行ってまいりました。新緑には少し早い5月初旬、露天風呂の気持ちよい季節でした。
相変わらずお気に入りでございます(笑)ゆえに連泊して部屋を変えてみました。
お料理は写真をご覧ください。前回と違っていたのはミントの季節には早かったようで、夕方のお団子サービスになっていました。夜食は塩味の効いたお汁粉。
チェックインの際に係りの方に翌日の行動予定をちらっとお話したら、夕食終了後に参考資料を持ってきてくださいました。こういうところ・・・ホントに抜かりなくて・・・
まああえて注文するなら、テレビとは別にCDステレオがあったらな〜と。DVDプレーヤーからテレビのスピーカーで聞く音はやっぱり今ひとつ・・・。
今度は秋に行ってみたいものです(←予約してます!)(2006/05)
「杉」の部屋。二面採光で明るい。ただし右側の障子は開けると隣棟のベランダが見える。正面は雑木林でウッドテラスに露天風呂とウッドチェアがある。 「杉」の露天風呂が一番大きいとのこと。4人くらいは入れる大きさ。丸太の枕が満天の星を見るには最高の道具に。湯温は相変わらず熱い! 1日目の夕食:前菜。よもぎの胡麻豆腐、山菜のおひたしなど 初鰹のたたき。カリカリのにんにくとしゃきしゃきの野菜でとても美味しかった!
朝掘りの筍と蔵王純情豚の角煮、蕗の煮物。
大皿に盛られたものを好きなだけ取り分けてくれる。木の芽は宿の畑のもの。これまた「春」です。美味しい。
朝ごはん。手作り豆腐(写真は二人前)。甘くて美味しい。好みとしてはお醤油ではなくお塩でいただきたかったですね。 左の3品はバイキングサービスのもの。トマトジュースは超美味!!自家製だそうです。
これ以外に名物のアツアツ玉子焼き。
2日目の夕食。前菜に自家製烏賊の塩辛・ワカサギのマリネ・ウルイなど。その後洋風のパンスープ。そしてこの真子かれいの揚げだし。下に水菜などの野菜がたっぷりあって、あっさりといただけます。一人1匹。
メインはすき焼き(しゃぶしゃぶといずれかのセレクト)。野菜たっぷりのすき焼きということで、かぼちゃ・しいたけ・クレソン・長ネギ・たまねぎ・・ともかくお腹イッパイです。
大根おろしに黄身をあえた「黄身おろし」で。
その後ご飯・お味噌汁・デザート(人参のシャーベットと果物)
2日目の朝食。バイキング以外は1日目とすべて違っていました。これは炭火で焼くたらことキンメの開き。


またもや

2006/08

ちょっとしたことがきっかけで夏の「だいこんの花」にいってみました。思ったとおりさほど涼しくなく・・・夜は窓を開け放してなんとかクーラーを使わずに居られるかな。もちろん都会よりは涼しいですが避暑にはちょっとね・・・。
久々にアロマトリートメントを体験しました。部屋をリニューアルして2つの個室になっていました。プライベート感が出てよくなりましたよ。ついでにお部屋のマッサージ(いわゆるあんまです)も体験。これがなかなかいいです。宿専属の方だそうで、上手でした。また女性用のアメニティが増えていてハーブの化粧水など一式がついていました。
びみょーに宿代が上がっています。一人35,800円・・・値上がりすればこちらの求めるものも多くなるわけで。「こういうものはいらないから安くして・・」とならないように願いたいものです。(2006/08)

「三日月」の室内。山側を向いていて川の音がしている。少し暗いけど周囲から見られる心配なし。こじんまりとしたサイズの部屋。 同じく「三日月」の部屋露天。一人サイズで小さいが屋根付きで便利。広いウッドデッキにはウッドチェアがありなかなか快適。 夕食:前菜。びっくりトマトと名づけられたサラダ風。トマトの中に沢山の野菜が詰まっている。とうきび豆腐・薬膳風スープ・お刺身など。 農園で採れた野菜を味噌でいただく。生の茄子・・・ちょっとね・・。
名物「かぼちゃのフォンデュ」くりぬいた中には裏ごししたかぼちゃのペーストがたっぷり。これだけでも冷たいスープのような感じで食べられる。 フォンデュの具は11こ。下ごしらえした野菜(人参・ブロッコリー・さつまいも・じゃがいも・おくら・とまと・カリフラワーなど)と牛肉・海老・魚・アスパラの生ハム巻き。おかわり自由。 チョイスメニューは蔵王ヒレ牛とベイ茄子のはさみ揚げ・サザエのつぼ焼き。こちらは前者。はさみ揚げといっても茄子が揚げてあるだけなのでさほどしつこくない。 お口直しの自家製ところてん。だしで割った酢醤油でした。自分でびゅ〜と押し出して食べる演出もまた楽しい。
ご飯は蛸飯か白石名産うーめんのおくずがけ。これは後者。野菜たっぷりのあんかけがうーめん(そうめんみたいなもんです)にのってます。 デザート。自家製ミントアイス・白玉あずき。
ミントアイスは苦手だけど、さほどきつくなくて美味しくいただけた。
夜食は蒸しパン。

宿名 だいこんの花
住所 宮城県蔵王町遠刈田温泉字北山21-7
電話 0224-34-1155
客室数 18(全室離れ)
チェックアウト 11:00
食事場所 朝夕:個室風ダイニングバー
その他 予約で白石駅より乗り合いタクシーサービスあり。一人1000円
耳寄り


温泉宿楽