無雙庵 枇杷(宿情報・感想)

2006/02

西伊豆土肥温泉の全室露天付8室の新しい湯宿です。
<立地条件・宿の雰囲気>
土肥の港を見下ろす高台にあり、眼下に海・民家・温泉街と見えるのにとても静か。東伊豆とは違った風情が楽しめます。なんといっても夕陽が美しい!露天風呂に浸かりながら夕陽を楽しむのがおすすめ。
宿は山の傾斜を利用して建てられています。古民家風でロビーなど土間のような作り。外廊下の所々につる梅もどきや野の花が活けられ、いい雰囲気を出しています。チェックインはYチェアが置かれている小さなロビーで。道明寺風の和菓子でしたが、う〜ん・・・今ひとつ。パンツスーツの女性が部屋に案内してくれました。
<部屋の雰囲気>
外廊下からひな壇状態で下段に4室、上段に4室、そのまた上段に貸しきり露天(込み合う時間帯は予約制)が2つ。部屋はフラットタイプとメゾネットタイプで今回は後者でした。客室指定は追加料金が発生します。
室内は母屋と同じく古民家風のつくり。メゾネットは1階にリビング・いろり・トイレ・シャワールーム(ミストサウナ付)・水屋(少々苦しい作りにミニキッチンと冷蔵庫、コーヒーメーカー!)、ウッドデッキテラスに椅子と陶器の露天風呂(源泉かけ流し)。2階にツインベッドと和室。ガスの暖房機も置いてあり、全体にかなりいいレベルです。窓から下段にある母屋の屋根越しにはなりますが土肥港を望み、朝は裏山から鳥の声(ニワトリも鳴いていたけど)、夜は満点の星の元で露天風呂・・・なかなか癒されますよ。
ソファーとテレビの位置関係が苦しいのと、ミストサウナ用にシャワールームに椅子が欲しいかな。
<お風呂>
部屋の露天は湯温が低い。冬は湯を加える必要がありますね。貸切露天は御影石か岩の2種類で屋根付き。洗い場はどちらも1つですが、湯船の大きさは4・5人は入れるくらい大きい。脱衣所に牛乳が冷えていて久々にコーヒー牛乳を飲んでしまいました。こちらの湯温は適温です。高台にあるので開放感は十分に得られます。
<食事>
朝夕とも母屋にある個室風の食事処でいただきます。掘りごたつタイプの囲炉裏に炭が入れられ鍋を味わったり、たっぷりのお造り(赤座海老が超美味)、肉類無しのメニューですがかなり満足いく内容でした。食後のコーヒーもありがたかった・・・。3回もオシボリを変えてくれたのも印象的。
朝食は干物の選択から始まります。ムロ鯵、マアジ、エボ鯛、金目などからセレクトして焼きたてを運んでくれます。その他はまあ一般的な内容。そして食後にコーヒー。朝食の器は漆器(春慶のような・・・)で統一されていました。なかなかおしゃれ。
<その他>
浴衣はなく、作務衣とジャージ風の上下。バスローブもあり。
エステとアロマテラピーは部屋で受けるシステム。ベッドから毛布からすべて運んできてくれ、くつろいだまま自室で受けるエステはなかなか気持ちよい。残念なのはステレオが2階のベッドサイドにあるので雰囲気作りができないことと、照明に気を使ってもらいたかったこと(明るすぎ)。
チェックアウトは食事処でお菓子とハーブティーをいただきながら。
<全体として>
平日34000円、休前日39000円、安くありませんが、同金額レベルで他の宿と比べると内容的に満足できると思います。女性向けのアメニティーを山のようにプレゼントしてくれますが、中には不要に思うものも多く、このあたりはこれから変わっていくように思います。
夕食は18時〜19時(30分単位でセレクト)ですが、朝食は7:30か8時。11時チェックアウトで朝寝坊したい人にはかなり早い時間設定。もう少し設定の幅が広がると嬉しいのですけどね。
(2006/02)


枇杷のロビー。暗くてすいません。
Yチェアがいい感じで納まっていました。奥のテーブルには宿で使っている陶器(焼きシメ)を販売。宿の紹介で陶芸体験も可能。
もちろんやりました・・なかなかユニークなご夫婦が教えてくださいます。
メゾネットタイプ「潮」のリビング。テレビを見るには振り向き状態で首が・・・。履き出し窓の向うはウッドデッキで土肥港が見下ろせます。 リビングの並びにある囲炉裏。実際に使うのは追加料金で部屋食をする場合かな?
2階のベッド。枕元にステレオとCDが3枚(ヨーヨーマなど)
ウッドデッキにある部屋付き露天。シャワールームから出入りします。2人くらいで丁度いい大きさ。満点の星空(都会に比べたら)が美しかった。湯温が低い。 貸切露天の1つ。湯温も丁度よくあふれる湯が気持ちよい。22時から翌朝までは予約無しで空いていれば入れる。タオルあり。 お寺みたい?ですが山の傾斜を利用している宿ゆえ、母屋・上段の部屋・貸切露天はこの階段を登りおり。 夕食。前菜のあとにお造り。赤座海老はとろとろに甘くて美味しい!その他マグロ・イカ・縞鯵・みる貝(食べすく刻んである)
囲炉裏に炭、そしてこの味噌味の鍋。するめいかの肝鍋。ちょっと濃い目。 鰆のとろろ焼き。とろろ芋が上にのってます。器は焼きシメ(釉薬を使わない)のこの感じのものが多かったです。
この後にゆずシャーベット、蕪の蒸し物、白菜で蟹や大根きゅうりを巻物にした酢物。鯛めし。土鍋で運ばれますがそれで炊いているものではありませんでしたね。留椀は吸い物。こちらはダシが効いて美味でした。
水菓子は豆乳ゼリーとイチゴ。コーヒー(紅茶もあります)。鯛めしは希望に応じて夜食のおにぎりにしてくれます。


宿名 無雙庵 枇杷
住所 静岡県伊豆市土肥259-1
電話 0558-97-3123
客室数 8(全室露天付)
チェックアウト 11:00
食事場所 朝夕:個室風食事処
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