ショーケース

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祥瑞吉之字立瓜香合 径5.4 高6.5 cm)

「祥瑞」は中国明時代末期の1640-30年代に、景徳鎮窯で日本の茶人の注文により
焼成された染付磁器で、器の種類から文様にいたるまで、ユニークなものが多く作られました。
蓋には織紋地の文様で全体が埋め尽くされ、吉の字、梅鉢紋が白抜きで表されています。
蓋の摘みは宝珠形になっており、瓜の葉(蔓?)が放射状に下がりながら、その部分のみ盛り上がっています。
江戸時代後期に編纂された『形物香合相撲』東五段目に掲載されています。

御本三島茶碗 口径12.4×12.0 高8.3 cm)

全体明るい姿のをしており、器体の上下に分かれて、上部には細かい丸文様、
下部には花文様が象嵌で表され、刷毛を使って白釉が巡るようにかかっています。
「御本」と呼ばれるお手本をもって作られた、注文品の中には、様々なタイプのものが
ありますが、「花三島」と呼ばれる花文が巡らされ、ことのほか華やかさを増しています。
霞がかった山あいから(海辺でもよし)朝日が指しこめて、ほのかに空気が
赤みを帯び始めたかのような幻想的な景色を思い浮かべます。
また紅葉を思わせる、薄紅色の美しい上品な雰囲気を持った佳品です。

南京赤絵火入 (径10.4 高8.8 cm)

「南京赤絵」は、明時代末期から清代初期の17世紀前半~後半にかけて、景徳鎮民窯で
焼成された五彩を用いた磁器の事を指し、その多くは日本や西欧へ輸出されました。
そのため、日本人の心に染みわたるような面白い図柄が多いのが見所です。
本品は楼閣(雲堂)や色鮮やかな山水、松に加え、池のたもとで書物を読みふける賢人と
思われるおじいさん、隣の木には瓢箪をぶら下げているところなど、清貧な雰囲気が漂います。
胴紐で上下の図柄が分かれており、上部には蓮の花と雷門が表されています。
広間の莨盆に添える火入の中では格式のあるものとして、一つは押さえておきたい一品です。

志野四方小鉢 径12.0 高6.9 cm)

「志野」は16世紀末に、美濃地方の大窯で焼かれ始め、茶碗、水指、香合などの
茶道具の優品から、小鉢、向付、平鉢、額皿などの会席道具を多く作りました。
長石釉のかかったざっくりとした柔らかな肌合いと鉄絵によって描かれた稚拙な
文様が特徴で、焼成の際に表れた「火色」と呼ばれる赤みも重要なポイントです。
本品は笹の絵や芦文様、籠目(桧垣?)などの文様が瀟洒な筆致で、
余白をもって描かれており、水墨画を思わせるような枯淡な味わいを持っています。
使うのがもったいないような一品ですが、会席の小鉢として、さりげなく用いたいものです。

交趾橘香合 径6.6 高3.5 cm)

交趾
(こうち)焼は、江戸時代に中国華南で焼かれた三彩陶磁を指し、
その名称の「交趾」はベトナム国の南部を指す言葉として知られています。
その中で、茶道具として取り入れられた代表的なものに香合があります。
茶の湯の世界では、江戸時代後期になると『形物香合相撲』の番付が作成され、
染付、祥瑞、青磁などとならび高い評価を受け、その地位を不動のものとしました。
型打ち成形にて作られ、内側には白磁を倣った透明釉が掛けられています。
本品の交趾橘香合は、『形物香合相撲』の東四段目に記載されています。

絵唐津茶碗 銘 松風 口径13.0 高7.2 cm)

唐津焼は、佐賀県西部および長崎県北部に於いて桃山時代より焼造された
茶陶を代表する窯場で、茶碗をはじめ水指、花入、大皿、壺、会席具などの優品を作りました。
絵付のある唐津焼を「絵唐津」と称し、鉄絵を用いて大らかで稚拙な
デザインで知られており、落ち着いた肌に遊び心のある絵付が施されています。
本品も重厚な姿の茶碗の前後には、円相の様な丸文様がひと筆でさらりと描かれています。
高台は丁寧に削られ、きりりとした三日月高台も見どころの一つです。
濃茶の御茶碗としても使用できる貫禄を持っており、いかにも御茶を
一服したくなる姿から、なるほどと「松風」の銘が付いております。

高取管耳四方鉢 水指ニモ (胴径17.2×17.7 高9.2 cm)

優美な釉薬が器全体にかかり、細い筋目が何本もめぐらされた
糸目模様などがいかにも高取焼の特徴を表しているようです。
器体は薄手に挽かれ、抑揚をつけながら四方に丸くゆがみ、優しい雰囲気をあたえます。
胴の左右には高取焼らしい管耳が付けられ、水指とはまた違った良さを感じますね。
底には丸い形の足が四隅に付けられ、こちらも可愛らしく愛嬌があります。
会席や菓子器などとしてはもちろん、塗蓋が添い水指としてもご使用できます。

鍍金秋草文建水 口径13.5 高7.8 cm)

餌畚(えふご)の形をした銅製の建水に、秋の草花が群生するように表されています。
大輪の菊の花は、正面だけでなく裏側からも描写され、鍍銀を使い白菊を表しているのでしょうか。
彫文様はとても繊細で、花びらや茎、葉の葉脈から小さな花まで絵画のように表され、
小菊に桔梗、藤袴、女郎花、芒などが一面に描かれた様は、中~晩秋の風情を感じさせます。
鮮やかな鍍金、鍍銀の中にも、落ち着いた雰囲気と力強い秋草が魅力的な一品です。





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