今月のお茶花 霜月
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花 「白玉(しらたま)」「男ようぞめ(おとこようぞめ)」
花入 小堀宗慶作 輪無二重切
11月に入り、茶の湯の世界では、炉開きが始まり、少しずつ里の木々も紅葉、黄葉、
落葉する落ち葉を眺め、時雨の音に晩秋の空気を感じ取り、一服の御茶を喫します。
さて、茶花の中では、これまで主流だった籠花入が、炉の閉じる4月の終りまでお預けとなり、
草花に代わって、椿を代表とする、枝ものや菊花などがお目見えし始めます。
殊に茶人の正月と呼ばれる、炉開きは落ち着いた秋の風情の中に、おめでたい取り合わせをして祝います。
ここでは代表的な「白玉」と「男ようぞめ」の紅葉した照葉を用いて、紅白の取り合わせとしました。
花 「野紺菊(のこんぎく)」「嵯峨菊(さがぎく)」「万作(まんさく)」
花入 藍阿蘭陀
「嵯峨菊」の黄色と「万作」の紅葉の明るさが野山の風情を感じさせます。
上に向く、「嵯峨菊」はを広がっていないものを中心に据えて、
花の開いている「野紺菊」は一つひとつ配置を考えて、流れるように入れました。
遊び心がありながらも、かっちりとした形の花入なので、花には動きをつけるように心掛けました。
枯れた味わいの「万作」と、花入のハッキリとした青色が対比して「菊花」を引き立ててくれます。
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担当 谷村庄太郎