◆変身するリーダー 2001.10.15
   
 最初に言おう。
 辞令が下ったから、名刺が変わったからリーダーになるのではない。無論、課長席に着いたから、社長椅子に座ったから、ディレクターを務めることになったから、リーダーになるわけでもない。それはゲームのプロデューサーであれディレクターであれ、プロジェクト・リーダーであれ、同じことだ。肩書はあくまでも肩書でしかない。
 女は作られる、とボーヴォワールは言った。
 リーダーも然り。
 古代インドの性典『カーマスートラ』は、セックスに勉強は必要だと看破した。
 リーダーも同じである。
 単なる気構えや意志だけでは、リーダーになれない。自ら、リーダーになるための本を読むなどして勉強してこそ、リーダーに変身できる。
 だが、勉強をせず、いたずらに、やれ部下がついてこない、うまくコミュニケーションが取れぬと嘆く者のなんと多いことか。
 嘆きを重ねても、悩みを重ねても、リーダーにはなれない。
 ここで質問をしたい。
 月に、自分はどれだけ、よきリーダーになるための時間を取っているだろうか。何も時間を割いていないようではよきリーダーにはなれない。 受験のことを思い起こしてみるがよい。
 数学ができない、英語が弱い。嘆くだけで成績は伸びたか。苦手な科目を勉強せぬ限り、その嘆きは終わらなかったのではないのか。
 リーダーの勉強も然りである。
 毎月、リーダー関連の自己啓発書を読むような努力なしに、リーダーは生まれない。自分を見つめることなしに、人格も育まれない。
 人の上に立つということは、それだけ器の大きさ、人格の偉大さを期待されるということである。自分は人格者ではないから、と言い訳すれば、なおさら部下へのカリスマや指導力、信頼を失い、組織力を弱めてしまう。
 組織のモチベーションを高め、組織力を強めてこそ、リーダーである。
 人格者たるためにも、リーダーたるためにも、これはと思う自己啓発書、リーダーのための啓発書を読み続けること。
 リーダーは、生まれるものではない。
 自ら勉強することによって、変身するものなのだ。
   

タイトル一覧に戻る
トップページに戻る