◆交際度チェック 2001.7.2
   

 この間、テレビ番組で、ある女流漫画家が言っていた。
 「恋愛は、自己申告制だ」。
 即ち、男と女が付き合っているかどうかは、お互いが「わたしたち、付き合ってるよね」「おれたち、一応付き合ってることになるのかな」なんてふうに自己申告して初めてわかるものなのだ、と。
 なるほどな、と思った。
 確かに、付き合っているかどうかは、自己申告だ。ラブレターをもらって「付き合って下さい!」「OK」で始まる恋愛がすべてではない。何回か会ったりご飯を食べたり買い物に出かけたり、そうやってお互いの時間を重ねているうちに「おれたち付き合ってんのかな」と考え出すのも、また恋愛の一つ。
 スタートがはっきりしている恋愛もあれば、スタートラインがわからない恋愛もある。
 だから、恋愛は自己申告制なのだ。
 でも。
 世間様や人様から見て、「あんたたち付き合ってるよ」と言える条件ってないのだろうか。
 もしかしたら、あるかもしれない。個人的に試論を出してみた。以下の5条件が、それである。すべて当てはまれば、世間や仲間から見て付き合っていることになるのではと思う。
□感情を共有すること
□一緒に行動すること
□同じテーマについて思考すること
□互いの感性を知り、楽しむこと
□肉体的に触れ合うこと

 わかりづらい部分もあるので、一つ一つ解説。
(1)感情を共有すること
 悲しかったとか辛かったという感情を、いっしょに感じてあげること。
(2)一緒に行動すること
 二人いっしょに買い物に出かけたり海へ行ったり京都に旅行へ行ったりすること。
(3)同じテーマについて思考すること
 たとえば幼女誘拐事件などが起こった時に、その事件のことで色々と話をすること。自分の場合は、考えている最中の小説やシナリオについて話をすることも含む。その人の考え方が引き出されるような会話だ。
(4)互いの感性を知り、楽しむこと
 お互いがどんな趣味かを知って、相手の趣味を理解したりけなしたりしながら、いっしょに映画を観たり音楽を聴くこと。
(5)肉体的に触れ合うこと
 肩に触れること、髪を触ること、手をつなぐこと、セックスなどなど。
 程度の差はあれ、男女間のスキンシップのこと。
 以上、解説終了。
 5つすべてが当てはまれば、ほぼ世間的に交際していることになるのだろう、というのが自分の推論。ただ、自己申告制なので、たとえ4つしか該当していなくても、本人同士が付き合っていると思えば付き合っていることにはなるだろうが……。
 ともあれ、よろしければ、交際中の人、もしくは「交際しているかな?」中の人、チェックしてみてください。

   要約しちまえば、交際しているとは、感情・行動・思考・感性・肉体の触れ合いが行われている状態のことだ。コミュニケーションの立場からして強烈に密接なわけで、こりゃ他人じゃないわな、という気がする。
 他人というのは、この5つの内、1つもチェックが入らない人のことなのだろう。逆に言えば、他人ではない状態になりたい時──即ち、異性との距離を縮めたい時には、チェックがついていな部分を埋めるようにすればいいということになる。
 たとえば、行動が少なければ、一緒に行動する機会を増やす等。でも、そうは簡単に行かないのが実際の恋愛なわけで……相手があるだけに、自分は数学が弱いから数学を補強すれば合格できる、なんて受験のようにはうまく行きません。

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