◆傷中心主義 2000.9.24

 インターネットの「彼氏募集掲示板」を見ていると面白いのよね。
 
 女の人って、なぜか25を過ぎると、

 「誠実な人がいいです。もう傷つきたくないので」

 な〜んて書くのよね。もちろん、全員じゃないけど、結構よく見かける。

 な〜に言ってんだろうなあ、って思う。もったいないなあって。

 傷ついたのはわかるよ。そりゃつらかったんだろうさ。過去の思い出を蒸し返すたびに、グサグサ突き刺さるんだと思う。ありゃ、めちゃ痛いです。

 でもね。
 
 どうしてそんなに「傷」を前面に押し出すの? 傷、傷、傷って、傷のことばっかり言ってたら傷中心の生き方になっちゃうよ。それでいいわけ? 自分の未来中心、幸せ中心じゃなくていいわけ?

 ほんとにもったいないなあ、と思う。

 傷のことばかり口にしていると、傷つかないためのことしか考えなくなってしまう。それでは、自分にチャンスは来ない。幸せも来ない。傷つかないために防御するのは気持ち的に理解できるけど、防衛的な生き方で自分の可能性が広がることは、あまりないように思う。むしろ、傷のことばかり考えていると永遠に自分が停滞してしまう。

 傷を癒すためにも、自分が傷ついたというのは言わないことです。

 傷ついた瞬間は親しい人に思い切り甘えていいけど、それからは全力でリハビリを考える。体にリハビリが必要なように、心にもリハビリが必要なのです。絆創膏だって、精神には貼る必要があります。

 傷つくのはいや、なんて否定的な考えに閉じこもったら負けです。

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