◆決断が怖い 99.8.4



 億万長者など問題にならないほどの巨額の富を築いたウルトラリッチの何百人かの人々を分析して明らかになったことは、彼ら全員が例外なく素早い決断力の持ち主であったということである。また反面、一度下した決定を変更しなければならないときは、慎重に時間をかけて新たな決断をしていることもわかった。それに反して、富を築くことに失敗した人々は、例外なく決断を下すのが非常に遅く、また一度下した決定を変更しなければならないときはとても素早く、しかも頻繁に行っていることであった。

 『思考は現実化する』という本からの抜粋。
 自分の上司と照らし合わせると、結構納得できたりする。でも、一番怖いのは自分に向けてみたとき。果たして自分は素早く決断しているんやろか。
 決断を妨げるのは色々ある。けど、和泉は、一番の要因は損得を気にしすぎることやないかと思っている。
 たとえば、ファミレスで飯を注文するとき、メニューをめくりながら、注文してまずい飯が来たときのことを考えていたりせえへんやろか。AにしようかBにしようか迷っているときも、「どっちがうまそうやろう」やなくて「こっち頼んでまずかったらどうしよう」、そんなことを考えてへんやろうか。そうしてさんざん迷った挙げ句、無難な方を選択してへんやろうか。
 ことの大きさは違っても、転職も同じやと思う。得るものあれば失うものあり。でも、その失うもののほうで結構考え込んだりする。瀬戸際の損得勘定。その裏にあるのは、失敗したらもうおしまいや、再起できへんという無意識の思い込み。
 けど、そんなに自分って弱いんやろか。意外に人間はしぶといもんやと思う。

 どのような最低の失敗であっても、そこから何の利益も得られない、ということはないのである。その失敗を別の面での成功に結びつけるのは当人の心構えしだいなのだ。

 「これで人生が決まる!」「失敗したらあとはない!」とあまりに強く思いすぎると、身動きできなくなってしまう。ちょうど練習のときはうまくピアノを弾けるのに、本番になるとガチガチになってヘマをやらかしてしまう子供のように。
 失敗しても糧になる。
 爆弾やあるまいし、ドカンと一発、それでおしまいになるわけやない。失敗したらそのときはそのとき。次どうするか、ただそれだけ。そこが男の見せ所。怖がる必要はないと思う。人生はマインスイーパーとちゃうでえ。

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