子供を保護しよう

【読み】 こどもをほごしよう



 実社会にあっては、母親が子どもを保護するのは不可能。
 やると、確実に子供はマザコン化する。ビジネススーツを着た子供にも、「ほら、ぼくちゃんだめじゃないの」とやたらと世話を焼く馬鹿ママの姿は、おぞましいとしか言いようがない。
 入社式に母親が出席するのは、母親として度を越しているとしか思えない。母親暴走である。子供が就職したら、母親はただ遠くから見守ることに徹しなければならないのだ。そうやって突き放して一人立ちを加速させてやらねばならない。小学生を扱ってんじゃないんだから、いちいち面倒をみるのは御法度なのだ。入社的に出席する母親への嗤いには、「おまえの子供、まだ小学生なわけ?」という呆れが込められているのである。
 ところがこの頃は、いつまでたってもママ気分を脱しきれない女性が増えているような感じがする。漢和辞典によると、木の上から見守るのが親だというが、遠くから見守れない母親が多い。社会の母親化がこのまま進展すると、入社式に母親が出席するのは当たり前になるかもしれない。


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