三種の神器



 さんしゅのじんぎ。
 元々の意味は、皇位のしるしとして代々の天皇が受け継ぐべき三つの宝物のこと。八咫鏡(やたのかがみ)・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)・八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)。
 が、俗にはテレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫のことを云う。昭和三〇年代(1955年)初めごろに言いだされた。

【 テレビ 】
 テレビが日本に登場したのは1953年。この年にテレビ放送も始まっている。
 テレビ受像機が一般家庭に普及するようになったのは1960年頃から。でも、白黒14インチだった。チャンネルもVHF 帯で12チャンネル。おまけにダイヤル切替式だった。おお、懐かしい。このときの電子回路は真空管だったのよ、およよ。
 1960年カラー放送が始まったが、一部の番組だけ。一般家庭にカラーテレビが広まるのは、64年の東京オリンピック以降である。ちょうどこの年、新幹線が誕生している。

【 電気冷蔵庫 】
 実用化はアメリカで1913年。
 1920年に日本に輸入された。まだ大正時代の頃だぜよ。
 1930年に国産品が登場したが、価格は当時700円以上。家1軒が買えるほどの高い買い物だった。今で言えば、4、5000万か。すげえ。
 戦後の普及率は、1960で約5%だったが、1970年には90%と驚異的な伸び方を示した。1960年代は、電気冷蔵庫普及の時代だったと言える。


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