皆さん今晩は。男子ゴルフのタイガー・ウッズ選手が稼ぎ出したとんでもない金額が明らかになったのは、2009年10月である。史上初めてスポーツ選手として生涯収入が、10億ドル(約890億円)を超えた。前年には、全米オープンに優勝、14回目のメジャー制覇を果たした。その翌年、不倫騒動などのスキャンダルが噴出して多くのスポンサーを失い、豪快なスイングで負担をかけた膝や腰の故障が追い打ちをかけた。度重なる手術で一時は歩行もままならぬほどとなり、17年には薬物を服用しての運転で逮捕された。誰もが、タイガーは終わったと思った。メジャータイトルの再獲得は自身も「想像さえできなかった。」それが、ゴルフの祭典、マスターズで43歳の米国のタイガー・ウッズが復活の逆転優勝を果たした。実に14年ぶりの大会制覇、メジャートーナメントでも11年ぶりの優勝だ。これほど長いブランクを経ての復活劇は、世界のトップスポーツにおいても極めてまれな例だろう。自信「引退も考えていた。」という奈落のからの復活である。あきらめずに努力を重ねれば、その先に栄光が待つこともありえるということだ。人は蘇ることができる。ただしかつての姿を追うのではなく、何者かに変身しなくてはならない。これがウッズから受け取る、あらゆる分野に通じる教訓かもしれない。会長談話を終わります。ご静聴ありがとうございました。
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