皆さん今晩は。はや1月も過ぎて今日から2月です。3日には節分、4日には立春(春の気初めて立つ)を迎えます。時の流れの速いことを実感する毎日で、歳を感じます。会員の皆さんに於かれましては充実した毎日を送っておられることと拝察したします。明け方の気温が零下何度という日が続いており、寒い毎日です。今月は如月(きさらぎ)この寒さに着た上に更に着る衣更着とも言い、時気更に来る気更気とも言うそうです。農作業では果樹の剪定、私に取りましてはバラの剪定が待っています。
この時期無昔流に言えば新酒が搾られ、造り酒屋では出来栄えに気をもみ、左党には応えられない時期でもあります。丹波市市島町の山名酒造が看板商品にしている「奥丹波」(木札)が製造開始から今年で20年を迎えたそうです。当初は南部杜氏が醸造にあたっていたのですが、日本酒の消費が低迷する中、昔ながらの製造法と地元で愛飲される味を求め続け、着実にファンを増やし生産は当初の16倍(今年は8000本)になるそうです。山田錦の新米だけを使い、市島町の神池寺山の伏流水で仕込む。多くの酒蔵がアコーディオンのように横から圧力をかけて醪を搾る機械を使う中、醪は上からゆっくりと圧力をかける「槽絞り」と呼ばれる大正時代の機械を補修しながら使用。雑味のない果実のような香りと、きれのある味が特徴。
杜氏の青木卓夫さん(68)は、酒造歴50年。市島町の銘酒「小鼓」の蔵元、西山酒造で長く杜氏を努め、灘の大手酒造会社を経て、2008年から山名酒造で杜氏をしている。「奥丹波」を看板商品に育てた今も「何年やっても百点満点のない世界です」という。平成27年には黄綬褒章を受けておられる。
「経験と勘だけに頼っていては良い酒は造れない」宝酒造の最新鋭の清酒製造工場「白壁蔵」工場長の唯井規佳は言い切る・・・日本酒生産に欠かせない発酵に最適な冬期だけでなく、年間を通して生産する「四季蔵」。麹造りや仕込みなどの工程は人の手から機械に置き換わり、数値化されたデータによって温度、水分、発酵など全て管理する、味のぶれは少なくなり、酒の品質が安定する。脱・杜氏人から機械への時代。大きな酒造会社は殆ど四季醸造・機械化され、杜氏やその部下の蔵人はいなくなり、社員が製造、管理する。宝酒造社長の村田健司さんは製造畑を歩んだ人で、「どれだけ時代が移ろっても、杜氏の残した技術や知恵こそ、酒造りの基礎であることに変わりはない」。 |