今日は4月最初の例会です。4月は日本では、「更始一新の季節」とも言われ、入学も就職も財政年度もこの月から始まります。先週の例会で、3月は「別れの月」と言いましたが、4月は「出会いの月」です。新しい出会いがあり、そこで新しい人間関係が始まります。特に青少年にとって、良き師、良き友、良き先輩に巡り合えば、その後の人生を豊かにすると言われています。
また逆に新しい環境で人間関係をうまく結ぶことができずに悩んだり、苦しんだりすることもないとは言えないのです。いじめ、ハラスメントなどをはじめとする人間関係上の心理的な問題に耐えられなくて、自ら命を絶つという最悪の事態を招くことさえあります。
そこまではいかなくても、新しい環境になじめなくて、学校や職場に行けない若者も少なくありません。この背景には、最近の子育てや教育は「鍛える」ことが疎んじられて、「ほめて育てる」ことに傾斜しすぎていますので、辛抱する、我慢する心が育っていなくて、ストレスやプレッシャーに対する耐性が弱いことが指摘されています。これもその子の責任と言うよりは、大人の責任であることは言うまでもありません。
言い古された言葉ですが、子育てには「父性原理」と「母性原理」バランス、つまり「厳しさ」と「やさしさ」のバランスが必要であるということをわれわれ大人が自覚して、それを実践することです。
4月から新入生や新入社員になった多くの青少年が,良き師、良き友、良き先輩に巡り合えることを期待して、本日の会長談話とします。
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