去る3月5日の「地区大会」ご参加、ご苦労様でした。前日は会長・幹事会、地区立法案検討会、地区指導者育成セミナーの三部構成でした。会長・幹事会と地区立法案検討会の資料を配布しますのでご覧下さい。
地区大会当日の5日は暦のうえでは「啓蟄(けいちつ)」でした。「啓蟄」も春を待つ言葉ですが、先週お話した「奈良のお水取り」や「彼岸」に比べて、ふだんあまり耳にしない言葉です。「啓蟄」とは虫が冬眠から目覚めて活動を始める頃という意味だそうです。実際に虫が活動を始めるのは一日の平均気温が10度を超えるようになってからからで、もう少し先のことですが、春がそこまで来ていると思いたくなる日本人の心情がくみ取れます。
また冬から春にかけて、「三寒四温」という言葉も使われます。「三寒四温」は本来、冬に使う言葉(冬の季語)だったのですが、最近は春先に使う人が増えてきたと言われています。もともとは中国東北部や朝鮮半島北部などで冬の時期の寒暖の周期の変化を表す言葉として使われていたのが、実際には日本では寒暖の影響が起こるのは真冬ではなく、春先になってからです。つまり、3月から4月にかけて、春に向けてだんだん温かくなっていくといった意味に使う人が増えてきたということです。
まだ他に春を表す、春を待つ言葉として「春一番」「春分」などいろいろあります。こうして見ますと、春を表す言葉、あるいはそれを待つ言葉がいかに豊富であるかがよくわかります。自然環境に溶け込んで生きる日本人が生み出した日本文化の一端を見て取ることができると言えるのではないでしょうか。 |