今年も、はや2月になりました。人生の先輩たちから「一月は去(い)ぬ」「二月は逃げる」「三月は去る」と言って日が経つのが早い(早く感じる)と教わりましたが、そんな気がします。今年は明後日が「立春」、明日は「節分」です。立春は2月4日頃となっていて、その年によって若干の変動があるようです。「立春」はその字の通り、「春が立つ」、つまり、少しずつ春めいた気温や天気に変わっていく、という意味だそうです。
「節分」の本来の意味は、物の本によりますと、季節を分ける(季節を区切る)という意味であって、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指すことばでした。しかし、現在は立春の前日を節分と呼んで、冬と春の分岐点としている、となっています。
そして、日本の文化では、一年は春から始まるということもあって、立春の前日に厄を払うために豆まきをしたようです。ところが今では、豆まきをして鬼をはらい福をよぶ行事へと変わってきています。
ところで、寒い冬の真最中に「立春」の日を置き、暦の上では春が来たものと想定して、それ以後の寒さを「余寒」「春寒」と言って、本格的な冬の寒さを、経過的な春の前ぶれととらえて、希望的に、明るく生きようとしたのも、先人たちの生活の知恵、あるいは処世の知恵だったと思うのは考えすぎでしょうか。
|