歯医者への通院は多くの方が経験していると思います。日本人で毎日歯を磨く人は
95%、一日2回以上歯を磨く人は73%います。この事は世界的に見ても高い割合なのですが、他の先進国に比べ、日本人は虫歯が多いそうです。厚生労働省が6年ごとに実施して いる歯科疾患実態調査(2011年)によると、36歳頃には虫歯又は虫歯などで治療した歯が 10本を超え、45歳頃までに半分近くの歯が虫歯になっているという統計が出ています。 普段からの定期検診や予防受診が少ないことがその理由です。
歯磨き習慣のある日本人にとって、治療の手伝いをしてくれる画期的な歯磨き粉が開発
されました。「ビオミンF」です。ロンドン大学の歯科物理学の研究チームが開発したもの
で、ビオミンFと呼ばれる成分が眠っている間にカルシウムとリン酸塩とフッ素などの成分が混ざって、小さな粒子が虫歯の小さな穴を充填し、再石灰化を促してくれます。
ただし、初期段階の虫歯には効果が期待できますが、進行した虫歯に関しては歯科でちゃんと治療する必要があります。
一般的に初期段階の虫歯を修復するとして知られているキシリトールやフッ素入りの歯磨き粉は歯磨き後2時間以上経過すると、その効果が無くなってしまうのが多いですが、
「ビオミンF」はフッ素が8〜12時間ほどゆっくり時間をかけて成分を放出するため、効果が長時間持続するそうです。さらに酸に負けない強い歯が作られ、知覚過敏を和らげる効果も期待できるそうです。しかし、残念ながらまだ日本での販売予定はありませんが、
世界中のメーカーを提携していきたいと意欲的で、コストパフォーマンスも高いことから
日本での販売が決まれば人気商品になるのではないでしょうか。
毎年6月4日から10日までの1週間は、歯と口の健康習慣です。今年の標語は「健康
も楽しい食事もいい歯から」というものです。いくつになっても、自分の歯で美味しい食事を楽しむためには、歯の健康寿命を延ばすことを考えなければなりません。それが、健康な体を手に入れる第一歩ですから。 |