シーズンが始まる前から、流行色がわかっていることに疑問を感じる人は少なくないと思います。実はインターカラー(国際流行色委員会)という国際的な組織が1963年に発足し、それ以来ここで流行色が検討されているのです。
流行色の選定は2年前にさかのぼり、特定の一色を決めるのではなく、カラーの大きな方向性を決めるようになていて、次の時代に共感できるカラーの世界観がいくつか提案されています。
このようにして決定されたカラーは各国に持ち帰られ、現在の生活者の意識やライフスタイル、百貨店の売れ筋動向などを加味して日本ファッション協会色情報センター専門委員会とアパレルメーカー、自動車メーカー等々から集まった専門委員で、国内市場向けカラー(JAFCAカラー)を選定し、日本のトレンドカラーが決まります。
そしてデザイナーズコレクションが世界で開催され、この時に流行色が初めてわかるのです。この頃からマスコミでその動向を見て「今年はピンク」といったように、絞り込んだカラーの情報となって発信され、メーカーはそれをもとに商品開発を行います。
しかし、このように作られた流行色以外であっても、自然発生的な流行色も生まれています。提案色と全く違った色が流行したり、提案色と流行色が融合するのを見るとおもしろいものがあります。ちなみに、2015年春夏のテーマカラーは「空気の色」だったそうです。2年後に迎えるトレンドカラーは何色になるのでしょうか。
|