めっきり秋も深まってまいりました。この季節になりますと「紅葉」や「赤とんぼ」などの古きよき日本の赤いの情景が心に映り、昔歌った童謡が思い起こされるのではないでしょうか。それは、その時の自分の心理状態の反映といえ、その時の自分に合った音楽を聴くことによって癒しの効果が得られると言われています。
先週は読書がリラックス効果があるという事をお話しましたが、音楽もまた人々を癒すために生まれ、古くから「魂の薬」と呼ばれてきました。アリストテレスは「音楽にはカタルシス効果という身体に溜まった苦悩を外部に排出する効果がある」と主張し、ピタゴラスは「病気の原因は魂の不調和である」と述べています。
20世紀に入って、音楽は医療現場にも導入され、精神疾患を持つ患者のレクリエーションや重度心身障害の治療としても用いられるようになっています。また、デイサービス施設でも介護予防を目的とした音楽治療が活用されており、高齢化社会に突入している日本社会に先駆けた介護技術として紹介されています。
普段、なかなか音楽に触れる機会は少ないかもしれませんが、スポーツの秋や食欲の秋を存分に享受するためにも日常に音楽を取り入れて心に栄養を補給し、この秋はより健康で快適に過ごしてみてはいかがでしょうか?
|