辛夷（コブシ）
今年は、殊に北側斜面の山肌が白く染まるほどに辛夷が咲いている。昔の人はこの花の開花時期から農作業のタイミングを判断したり、花の向きから豊作になるか否かを占ったりした。（さくらより早く咲くので、「種まき桜」とか「田打ち桜」と呼ぶ地方もある。）果実は集合果であり、握り拳状のデコボコがあり、これがコブシの名前の由来であるが、一方で果実の形状が名前の由来とも言われている。九州、本州、北海道、済州島に分布。「コブシ」がそのまま英名・学名になっている。日本では「辛夷」という漢字を当てて「コブシ」と読むが、中国では木蓮をさす・庭木、街路樹、樹皮を付けたまま茶室の柱に。花蕾は鼻炎、鼻づまりなどに効果、生薬名は「辛夷（しんい）」といい漢方薬に配合される。花は香水の原料になる。モクレン科モクレン属の落葉広葉樹の高木。早春に他の花に先駆け白い花を咲かせる。
属：モクレン属Mogunolia.
種：コブシM.Kobus.
学名：Mougunolia Kobus.
和名：コブシ（辛夷）。
モクレン属の似ている花ーーー白木蓮、木蓮、泰山木、朴の木。
裏山を奥の院とし花辛夷　　　　上条　勝
辛夷咲き合津に白き山いくつ　　岡田日郎
辛夷咲き胸もと緩し人妻は　　　中村苑子

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