だれよりも「この国の力士」らしい力士
白鵬関は平成２２年大相撲秋場所で、４場所連続の１５戦全勝優勝を飾った。昭和以降の連勝記録で、双葉山の６９連勝に迫る６２連勝に伸ばした。全勝優勝回数も優勝制度が出来た１９０９年夏場所以降最多記録の双葉山、大鵬と並ぶ８度目とした。連勝記録も、全勝優勝回数もまだまだ伸びるのではないかと期待されている。秋場所千秋楽で全勝優勝、６２連勝を遂げたインタビューで、６３連勝の記録を持つ江戸後期の横綱谷風関の名を上げた。「一番近い目標は谷風関。そして双葉山関に並ぶことで協会に恩返ししたい」不祥事で賜杯の無かった前回の名古屋場所での優勝インタビューで「この国の横綱として」と言い、涙さえ浮かべた姿を思い出した。横綱の地位と歴史の重み、賜杯の大切さを理解している。今回のインタビューで「私は決して力が強いわけではない。努力した者に運が向いてくる、勉強したり、いろんな事に精進した人に神様は運を与えてくれると信じている」ボーダレスの時代にあって、モンゴル出身だが、だれよりも「この国の力士」らしい力士であると感じる。

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