最近、世界各地で異常な気象現象が発生している。
ロシア
異常なる猛暑。モスクワでは観測史上130年で最高の38.2度を記録。乾燥が原因で、モスクワ周辺と西部で森林火災が発生中。干ばつの影響で、今年のロシアの穀物収穫高は23%減少するとみられている。来年収穫用の作付けも危機的状況。小麦などの穀物輸出禁止(8月〜12月)
中国
豪雨と洪水被害。6月以降以降広東省など南部を中心に豪雨、7月下旬には吉林省など東北部に洪水被害を拡大。8月8日中国北西部甘粛省甘南チベット族自治州舟南県で大規模土石流発生。
南米
強い寒波。アルゼンチン、氷点下10度まで冷え、首都ブエノスアイレスで路上生活者多数死亡。パラグアイでも低体温死亡者発生。ボリビアの熱帯地域でも0度まで下がる。ブラジル南部マットグロッソドスル州では牛3000頭が低体温症で死亡。
気象庁によると、世界各地の猛暑は偏西風の蛇行が原因だと説明している。偏西風は中緯度の上空を西から東へ向かう大気の流れ。夏に偏西風が北へ大きく蛇行すると内側に高気圧が形成され猛暑になる。偏西風は日本付近でも大きく北へ蛇行しており猛暑が続いている。偏西風の蛇行は北半球では猛暑をもたらすが、南半球では寒波をもたらす原因になるといわれている。
ブラジルでは昨年末から現在にかけて継続的に発生している大雨や、インドの過去37年間で最も深刻な干ばつは、エルニーニョ現象であるとされている。アメリカ気象予報センターによるとエルニーニョ現象の逆のラニーニャ現象が現れる可能性があると報じている。
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