財団法人日本漢字能力検定協会の前理事長・大久保昇容疑者(73)と、長男で前理事長の浩容疑者を(45)を京都地検が背任容疑で逮捕されました。協会の資金を親子に流すトンネル会社を作り、業務委託費などの名目で2億6000万円を振り込ませたという容疑です。ロータリーの綱領の第3条に「ロータリアンすべてが、その個人生活、事業生活および社会生活に常に奉仕の理想を適用すること」とありますが、この親子の成功と転落の奇跡を追ってみます。「叙勲は先生が70年ン生涯を通じ、法に触れることがなかった証であります。」2006年10月、京都市内のホテルで開かれた昇容疑者の旭日双光賞受賞祝賀会で、来賓の元自民党幹事長・野中広務が乾杯の音頭をとった際に言いました。政財界より500名以上の来賓があり、山田京都府知事、桝本京都市長(当時)、明石康(元国連事務次長)らそうそうたる顔ぶれでありました。その席上、昇容疑者は「21世紀に生きる日本人の日本語力の回復と成長、漢字文化の継承・発展に努めたい」と語り、至福の表情を浮かべたそうである。浩容疑者は結びの挨拶で、格言を用い「父と私が留意していかねばならないことーーーそれは足るを知るということです。」国内最大の検定を築いた昇容疑者のことを、「彼ほど身の丈以上にのし上がった人はいない」と知人は語り、時の人となった昇容疑者であるが、紺綬褒章を受章した96年を境に、人が変わったように欲に目覚めます。昇容疑者は、以後ロータリークラブ、日本国際連合協会、京都経済同友会などの要職に就き、各団体への多額の寄付を行い漢検協からの報酬も返上した。父子と近かった友人は。「彼の欲はすべて名誉欲であり、無報酬にしたのも褒章の次に勲章が欲しかったに過ぎない。足るを知るような人物ではない」と言い放った。ロータリークラブにおいては、京都・滋賀など4府県の代表を歴任し、奉仕活動にも力を入れていたという。逮捕された当日地元ロータリークラブの例会で、「大久保昇氏からの退会届を受理した」と報告されました。以上読売新聞からの抜粋です。ご静聴有難うございました。
|