外部卓話者 市民出前講座
農業振興課 坂本 公績 様
西本 三登志 様
〜 三田の里山 〜
里山とは、人の利用を通じて、私達の生活に深く関わってきた山のことです。
日々の生活に必要な燃料や農業を営むのに不可欠な肥料を生産するために利用され、大切に守り育てられてきた山が「里山」です。
今から三千年以上も前の日本列島には、人の手の加わってない原生状態の樹林(原生林)が広く分布していました。西日本では、常緑樹を中心とした照葉樹林が広がっていました。弥生時代以降、水田耕作が始り、人口が増えるとともに、沢山の燃料が必要になりました。その結果、樹林の伐採が進み、急速に照葉樹林は消滅していきました。
照葉樹林に変わって発達し始めたのが、薪や炭などの燃料を生産する為に、人の手によって生み出された「里山林」です。
里山を構成する樹種は伐採に強く、切り株から新しい芽(萌芽)を出して樹林を再生します。およそ、10年〜20年程度の周期で伐採・萌芽再生を繰り返し、里山林を形作ってきました。
三田市は市内の65%が森林で覆われています。その森林のほとんどが「里山林」。
しかし高度成長期以降、石油や電気エネルギーの普及とともに里山林はその役割を失い、放置されるようになりました。その結果、かつての里山林の景観やそこに生息する生き物に変化が見られるようになってきました。
三田市では、「森の学校」や「緑の教室」などの講座を開催し、里山林の再生に向けた取組みを進めてきました。
そして、「森の学校」の活動の成果から、”三田方式”と呼ばれる里山林の管理方法が生まれました。 (資料参照)
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