■２００７年１１月２９日（木）　晴れ　　第８６０回　　No.　２０

菓子類１４５件、調理食品７９件、その他の加工食品５３件、加工魚介類３５件、調味料・スープ類３０件、食肉製品２１件、酪農製品１９件など

・期限切れ原料の使用、期限表示の延長、原材料・産地の偽装などでJAS（日本農林規格）法違反や、食品衛生法違反で立ち入り検査を受け、社会的関心を呼んでいるのが影響したと見られる。

・農林省は原料製造や卸売りなど、業者間取引を規格する為、JAS法の見直しを進めており、加工食品の原料や消費期限などの表示を業者間取引でも義務付ける方針。
だが、「ばれるまで偽装で、もうけられるだけもうけるつもりの”確信犯”に、建前やきれいごとは通用しない」

・今年１月から１０月に発覚した食品の偽装、改竄の主なもの
　日本ライス（大阪、ブランド米産地偽装）　　　　　不二家（東京、期限切れ材料）
　ミートホープ（北海道、牛ミンチ偽装）　　　　　　　白い恋人（北海道、賞味期限改竄）
　名古屋コーチン（愛知、学会２割は偽物）　　　　ウナギ（宮崎、産地偽装）
　ミスタードーナッツ（大阪、シロップ賞味期限切れ）　　地鶏（宮崎、材料不当表示）
　ゴールドパック（長野、原材料産地偽装）　　　鹿児島漬物（鹿児島、材料産地偽装）
　船場吉兆(福岡、生菓子の消費期限改竄）　　　　比内鳥（秋田、材料地鶏偽装）
　たまごクッキー（秋田など、材料の地鶏の卵偽装）　　　赤福（三重、不正出荷）
　東京豊島青果（東京、賞味期限切れ梅干）　　　御福餅（三重、製造日偽装）
　無印良品（東京、クッキーの賞味期限誤表示）　　安倍川もち（静岡、材料を誤表示）

・飽食の時代もいつまでも続くとも限らない、「食えりゃいい精神」もいつかはくるのでは？　生命や健康に直結することは厳格に守られるべきだが、消費、賞味期限を絶対視する風潮はどうか。

　　　期限表示　　　消費期限、品質表示期限（賞味期限）
　　　　　　　　　　　　食品衛生法とJAS法改正１９９７年４月完全実施

　卓　話　　　　＜景気動向と課題＞　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　片木　雅司

私は先月10月　とうねん取って68歳。
取らなければ78歳と成りました。　当クラブの最年長です｡　
先般クラブからは　誕生祝を頂き大変ありがたく　頂戴いたしました。

生年月日は　昭和４年で　西暦1929年10月25日です。

これは　実は大変な日でした。
前日24日は　NY株式市場が大暴落。　世界大恐慌に突入した歴史的な日であり　その後は　テンヤワンヤの騒ぎになりました。
国の内外での出来事、景気の呼称等を簡単に振り返って見ると…
? 1930年昭和大恐慌
? 軍国主義の台頭
? 満州事変
? 日中戦争
? 真珠湾攻撃から　太平洋戦争勃発　−　1945年終戦
? 47年日本国　新憲法施行
? 1950年朝鮮戦争勃発　特需景気に沸く　高度急成長はじまる
? 神武景気
? なべ底不況
? 岩戸景気
? オリンピック景気
? いざなぎ景気
? 第一次石油危機
? 第二次石油危機　　それぞれを何とか乗り切る
? 平成景気（バブル景気）
? 平成不況（バブル崩壊）
? 第二次平成不況　　これは失われた10年と呼ばれる。

大手銀行の合併や整理・公的資金の投入　零金利政策とペイオフ解禁など　
三ツの過剰　即ち人・物・金を排除した。

? 小泉内閣が誕生し「改革なくして成長なし」と日本郵政公社発足。
? 民間から財務担当大臣＝竹中平蔵氏を起用する等　企業業績も漸次好転
? 景気も底入れから上向く等　国民の支持率はアップ
? 第44回衆議院総選挙・自民党圧勝
? いざなぎ景気（1965〜70年の57ケ月にわたる長期景気が拡大した）
? 今回は（2002年１月を底に本年７月で66ケ月）と戦後最長を記録する。
長期上昇と成る〔平成小泉景気〕と呼ぶかどうか？

今回の景気は　まだ上昇中と見る強気の見方もあるが統一見解はない。　
? 小泉内閣に続く安倍政権は　支持率好調にスタートしたものの閣僚の連続不祥事にみまわれ
? 社会保険庁の年金不明
? 格差問題等々小泉政権の影の部分が巷に不満噴出　
? 参議院選で自民党大敗　僅か１年で「シッカリ」やらずに閉幕　
? 本年は　７月に　福田内閣が誕生したものの　先の参議院選大敗が災いし
? テロ特措法期限切れ等　ねじれ国会の運営が極めて困難な情況にあり　
? 11月１日から複数回にわたる　福田総理と民主党・小沢代表の会談　
? 連立構想案から　民主・小沢代表の辞任 ― 撤回劇とめまぐるしい動きもありました。

他方海外では　去る8月頃より　アメリカの低所得者向け住宅ローン（サブプライムローン）問題が発生して　米・英・ドイツ・スペインの銀行や企業にまで悪影響し始め　
? メルルリンチは9,000億円損失　
? ＧＭは４兆５千億の損失発表等々　
? 日本でも野村証券7〜9月で1,456億円損失発表　　等　
? 他の金融機関にも巨額損失続々発生　景気減速
ドル安・円高傾向で　輸出企業にとってマイナス要因と成ることから
景気失速の心配が出始めました。
ヘッジファンドを中心に　資金は物に流れが変わった。
? イランを中心に中東情勢の緊迫も絡んで原油＄99を突破
? ＄100に限りなく近寄り　
? 物価高で消費は低迷　景気停滞　不景気になる恐れある　反面　
? ただ新興国（BRICs ブラジル・ロシア・インド・チャイナ）の株式は
ブームであるのが特長。　

デフレで物が下がり景気が悪ければ減税　金利を下げる等　公共投資をして景気を刺激し　浮揚策をやる。　
反対にインフレ対策はその逆をやれば良いのだが。　景気停滞下の物価高これをスターグレイションと呼び　金利を下げて景気浮上を図れば　物価は益々上がり　　逆に金利を上げれば物は売れず景気は更に悪くなる。　
大変むづかしい現象が見え始めた。　
先般のG7の会議でもサムプライ問題には　何ら対策が打ち出せなかった。

問題は限定的と軽く見る向きもあるが　アメリカFOMCは　10月末に　金利を025引き下げた。　今後　アメリカや欧州また日銀の金融政策が　大いに注目される。　
10年前の日本と同じく　政治的解決「公的資金投入等が必要ではないか」との声も高まりつつある中　今後の動向をよく注視していきたい。
1987年　ブラックマンデーより　20週年　1997年　山一券・拓銀の破綻より10週年に当たり　景気の循環論を唱える人もあり　歴史は繰り返されるのか？
今後　世界動向には十分ウオッチして行きたいと思います。