皆さん こんばんは。
先日あるボランティア団体の役員の方から、留学生の方の就職を依頼されました。
この留学生は現在36歳。中国四川省出身。大阪の一流大学の博士号を取得され、日本で中国語の教師や、日本より訪中をする団体の通訳などをしながら、居住地 奈良 のボランティア団体に所属し、色々と活躍されている人物です。履歴書を見ても優秀な人物であることがわかります。
卒業した大学の教授が保証人になるとのことでしたので、名古屋の2,3の企業に紹介致しました。
名古屋地区は、大陸へ進出している企業が多く、2,3年前であれば彼のような人材は、引く手あまたであった筈ですが、昨年後半ぐらいから様相が一変して、非常に中国に対する見方が厳しくなりました。
先日夕刊の記事に、中国進出企業の65パーセントが偽物の被害に遭い、現在係争中の案件が15パーセントの企業で起していると有りました。
日本以外の米、欧州諸国でも同様の被害に悩まされ、それを傍観する国に対する非難が強まっていると記載されました。
その為、日本の一流企業も中国政策を大きく転換し、今後の縮小、撤退まで考える様にならざるを得ないとのことでした。
その様な状況から、中国から来日している留学生奨学生の処遇も厳しさを増しているのだと思います。
この方も学生時に大阪のロータリークラブの奨学生として2年間クラブの支援をうけていた様でした。
我がクラブでも、奨学生として 張 炉さん を支援して来ましたが、中国の留学生をサポートしているクラブは多いと聞きます。
今、政治上外交上ギクシャクした隣国との政冷経熱なる言葉が死語に成りかねない、まさに政冷経冷。更に人に対しても冷なる事態を、我々ロータリーは冷静沈着に判断を迫られているように思います。15億分の1人に対する善意支援が、最近の反日ムードのお国柄と、どの様に相和していくのか、大いに疑問に思いましたが、私個人の身近なところで、積極的に支援しようとするグループがあり、その代表者が私の友人である限り、その就職先依頼に動かないわけにはいかず行動を起こしました。
日本社会になじみ、日本の文化、社会、人間性を好意的に受け止め、自国へ持ち帰ってもらえれば、その小さな善意の積み重ねが、将来の対日感情の緩和の一助に役立ってくれれば幸いとは思いますが、色々考えさせられた日々でした。
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