2011年12月26日付 共同通信記事についての解説 (緊急) |
全心協会長 宮脇 稔 |
2011年12月26日付の東京新聞、高知新聞、京都新聞、中日新聞、北海道新聞等に掲載された心理職の国家資格に関する記事(下記リンク参照)について、以下に若干の解説をさせていただきます。 臨床心理士 国家資格に/人材確保へ民主と自民が調整 (中日新聞Webサイト) この記事には大きな誤りがあります。誤りは臨床心理士が国家資格にスライドするかのような見出しにあります。おそらくこのニュースをスクープした記者が、心理職と聞いて、即「臨床心理士」と結びつけたのだろうと推察されます。 ご存知のように、心理職の資格は、心理学関係の学会認定資格だけでも10以上ありますが、一般には心理職の資格といえば臨床心理士が連想されます。 それほど臨床心理士の名前は世間に知られているということになりますが、実際は様々な学会が資格を認定しています。 この記事にある民主、自民両党での国家資格創設の検討は、日本心理学諸学会連合、医療心理師国家資格制度推進協議会、臨床心理職国家資格推進連絡協議会の3団体による要望に基づくものを意味しています。(3団体要望書パンフ(PDFファイル)参照のこと) 3団体では10月に入って精力的に、民主、自民、公明を中心に各党の国会議員に、要望書を持って説明に回り、広い党派による立法化をお願いしています。 その結果、心理職当事者だけでなく世論の支持を受けることができれば、来年の通常国会に「心理師」として議員立法で提案される運びとなっていることも、事実です。 つまり、党派を超えて議員立法で提案される予定の心理職の国家資格は、臨床心理士も対象とする資格ですが、臨床心理士を国家資格にするものではありません。 そこのところを記事は誤って掲載しています。どうか心理職の国家資格化に向けた取り組みへの、誤りのない理解をお願いします。 学部卒の現場での研修期間や大学院カリキュラム内容および現認者の経過措置について等まだ細部に詰めを要する事項は残っていますが、2005年の2資格1法案での反省を踏まえて、慎重かつ着実に国家資格創設に向けて、3団体がひとつとなって小異を捨てて大同につくために話し合いを重ねていますので、どうか冷静に見守りながら、かつ熱くご支援くださいますよう、お願い申し上げます。 |
以上 2011.12.27 |
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