木下貴雄

法律に違反している場合

  • 当社での現状の取り扱いは、法律に違反していると思うのですが、就業規則は作成しない方が良いでしょうか?
  • 理想論かもしれませんが、就業規則を作成して、法律を守るよう取り扱いを適正にするのが良いと思います。

法律に適合した取り扱いに修正することのメリット

今の法律違反の状態のままで、問題が表面化することなく、事業を続けていくことができるのでしたら、今のままで就業規則は作成しなくても良いかもしれません。

しかし、この先、社員が増えたり、会社に対して不満を持つ社員が現れたりすると、問題が表面化する可能性が高まります。そして、問題が表面化すると、強制的に法律を守らされます。。

そのときに、社員数が多いと、会社に与える影響(是正に要する費用)も大きくなってしまいます。

したがいまして、社員数が少ない間に(できれば就業規則の作成が義務付けられる10人未満の間に)、法律に適合した取り扱いに修正しておくのが賢明と思います。「余裕が出来てから」と思っていては、いつになっても実現できません。

また、問題が表面化して労働基準監督署や裁判所から是正を求められて取り扱いを修正するのと、会社(経営者)の意思で自ら適正な取り扱いに修正するのを比べると、社員が受け取る印象は正反対になります。

当然、会社(経営者)の意思で自ら正す方が、社員からの信頼感が高まります。「そんな会社のためにがんばりたい」と、多くの社員は思うのではないでしょうか。同じ費用を掛けるのであれば、社員からの信頼感を高められる方が、意義のあるお金の使い方と思います。

以上より、法律に適合した就業規則を作成して、それに取り扱いを合わせるのが良いでしょう。

就業規則の相談事例

就業規則を作成する際に、次の2点について、「違法な取り扱いをしていて、どうすれば良いでしょうか?」と相談を受ける機会がよくあります。

  1. 年次有給休暇を付与していない
  2. 割増賃金を正しく支払っていない

年次有給休暇については、労働基準法により、取得できる権利が保障されていますので、基本的には拒否できないと考えた方が良いです。

年次有給休暇を取得することを前提にして、トータルの人件費が変わらないように、昇給額を決めたり、賞与の額を決めたりするようにして下さい。

次の割増賃金の支払いについては、割増賃金を込みで賃金を支払っていることにして対応する方法もあります。

ただし、この場合は、社員の同意が必要になったり、就業規則(賃金規程)に規定したり、他に必要な条件がいくつかあります。

もし、就業規則の作成のお申し込みをいただける場合は、他のケースでも、できるだけ、会社に負担とならないような方法をアドバイスいたします。

零細企業では、完璧に法律を守れている会社は少ないですが、「できる限り法律を守りたい」と考えている経営者の下では、社員さんもそのことを理解しているケースが多く、実際にトラブルにはなりにくいものです。

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