
<投稿> 純正調オルガンのこと
(B)上田 喜章
先般、新旧役員と松村先生はじめ指導者の先生方との懇親会の席上、松村先生からお話のあった「純正調オルガンを作った日本人」について紹介したい。
田中正平(1862年生まれ)という人物をご存知だろうか。東京大学の物理学科を主席で卒業後、1884年に森鴎外等と10名でベルリン大学へ留学、ヘルムホルツ(電磁波の存在を証明した人)に師事、電磁気学とともに音響学を研究し、1889年に純正調のリード・オルガンを製作した。その後、時の皇帝ウイルヘルム2世や明治天皇のサポートを受け、純正調パイプオルガンを製作した。この作品とともにTANAKA(純正律の研究によりドイツでドクトル、日本で理学博士の学位を授与される)の名はヨーロッパではかなり広まっていたようだが日本ではどうだったか。
1899年田中正平は帰国し日本鉄道に勤務する傍ら邦楽の研究にいそしんでいた。1901年伊藤博文が皇帝に謁見した際、「TANAKAは帰国後どうしているか」と尋ねられたが、田中のことを知らず赤面したというエピソードが伝えられている。松村先生のご覧になったテレビ番組では、最初は取り合わなかったブルックナーが後に最大の理解者の一人になったとの逸話も放映された由。田中は日本鉄道退官後は鉄道に関する発明や音楽振興に尽くした。1945年10月永眠。
純正調オルガンには1オクターブに普通の白鍵7と黒鍵13(黒鍵は複数個の鍵盤に分かれているものを含む)がある。これらの鍵盤が46もの音を出すことによって純正律と殆ど同じ音程を表現することが出来るそうだ。しかし、演奏技術の面では、たとえば、ハ長調をト長調に転調する場合、ラとファにずれが生ずるので平均律とは違う鍵盤を弾かなければならない、というように「古典派あるいはせいぜいロマン派の音楽には容易に対応することは出来るが転調の多いワーグナー時代の音楽に対応することは難しい、ヴァイオリンなど弦楽器の場合には弦を指で押さえる位置をずらすことで簡単に表現できるのだが」(松村先生)。
余談だが、純正調律と平均律とを簡単に切り替えられる装置がドイツでは評判のなったが日本ではさっぱりのようだ。なお、博士がドイツで作り日本へ持ち帰ったオルガンが東京藝術大学美術館にあり、1937年横浜ヤマハピアノで作った純正調オルガン3台のうち1台はNHKに収蔵されている。また、ヤマハの修理実績表の中に「京都XX大学」の記載もある。
(注)田中正平製作による「純正調の鍵盤」の写真は音楽之友社「音楽史大図鑑」に掲載 されている
以上
リーダー会通信(#2)
先週のOffertoriumのフーガ、楽しかったですね♪あの主題には、チェコの伝統的な賛歌‘楽しく歌おう’の旋律が取り入れられているそうです。レクイエムといっても、明るくほっとするような曲調で、ドヴォルザークがどんな気持ちでいたのかなと思いながら歌っていました。進むほどに面白くなってきますね。
さて、音取りの目標は4月末。とりあえず全体像が見渡せるところまではさくさくと練習は進みます。あら?ん?と思うところがあっても、どんどん行ってしまいますので、ぜひ予習復習を欠かさずに!頭をよく耕しておくと、水や養分がよくしみこみ、後の養生も欠かさなければ、小さな芽や根っこもすくすく育ちます。やがてそれは、よい演奏となって実を結ぶ・・・。楽しみですね〜♪
よい演奏を聴いて、イメージもどんどん膨らませましょう。お薦めのCD,DVDを別項で濱口さんがご紹介していますので、参考にしてください。
【お知らせ】
● 次回の自主練習は、3/1、3/9、分奏で行う予定です。
● 先週配布しました「O Holly Night」は、クリスマス用の楽譜です。練習開始までなくさないようにご注意ください。
● それ以外のクリコンの楽譜の注文を受け付けています。
『リーダーシャッツ世界の歌』Ave verum、ラシーヌ、カンタータ147が入っています
『キャロルは流れる』 パートリーダーまで(どちらも¥1800)
● レクイエムの歴史的な背景や解説、歌詞の対訳等お役立ち情報満載の『レクイエム・ハンドブック』も注文受付中です。(¥1000)リーダーまで
● 2007年のクリスマスコンサートのライヴCDができました。ご希望の方はパートリーダーまで。(¥150)尚、原盤からのコピーをお手伝いしてくださる方を募集しています。よろしくお願いいたします。
● 練習録音MDの貸出し、ダビングサービス実施中。通常はLP2モードですが、それ以外での録音、テープでの録音も可能です。(空MDと交換、または¥100)
(文責:Alt 青山)
ドヴォルザーク“レクィエム”概説とCD/DVD 紹介
ドヴォルザーク“レクィエム”のCDについては、既に湘フィル通信2007年8月号に3件
紹介されていますが、今回、曲の概説とあわせ、既紹介のものも含め、未紹介のもの及びDVDも加えて、チョッとだけ詳しく、また私の独断と偏見による感想も交えて、再紹介します。
1.ドヴォルザーク“レクィエム”概説
ドヴォルザーク“レクィエム”について、若干の、借り物の楽曲解説(概説)です。
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“レクィエム”変ロ短調、作品89. B 165 は、作曲者49歳の、1890年1月から10月にかけ、イギリスのバーミンガム音楽祭用に(純然たる演奏会用として)委嘱され作曲されたもので、1891年10月9日、同音楽祭において、作曲者自身の指揮で初演された。
もうひとつの、彼の出世作となった名作“スターバト・マーテル”(1877年11月作)が、立て続けに3人の愛児を失った悲しみから書かれたのに比べ、作曲の動機は明らかに異なる。この時期の彼は大作曲家として世に認められ、社会的地位も得、栄光と幸せの絶頂期にあった筈であるが、何故、このような厳粛な死者のためのミサを書いたのかは定かではないが、おそらく敬虔なカトリック教徒としての深い信仰心によるものでは
ないか、と言われている。
曲は、素朴で抒情的な美しい旋律にあふれているが、冒頭の、バッハのロ短調ミサの第二キリエからから取った、と言われる半音階的モチーフが全曲を通じて変化しながら随所に現れ、全体を繋ぐ重要な動機となっているのが特徴である。
そして、紛れもなくこの曲もまた、モーツアルト、ヴェルディらのレクィエムと並び称される名作である。
[上記概説は、「学習院OBブラームス合唱団第13回定期演奏会」(’2007/6/10)プログラムの曲目解説(村瀬 清 氏)及び グラモフォンCD「アントニン・ドヴォルザーク宗教曲集」の楽曲解説(内藤 久子 氏)を参照して記述しました。]
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2.CD/DVD 紹介(添付表 「Dvorak “REQUIEM” CD/DVD」 参照)
今回紹介するCD4件、DVD1件は、全て、団員のどなたかが、持たれていることが確認されていますので、お借りして聴ける(見れる)可能性があるものです。
(CD No.2〜No.4は湘フィル通信2007年8月号で紹介されたもの。)
以下、私の独断と偏見による勝手な感想です。
●CD No.1
実に自然に歌い上げられており、一種のリリシズムを感じさせる演奏。あまり土くささ はなく、より普遍的な(インターナショナルな?)演奏という感じがする。
合唱パートの各声部がとても聞き分けやすく、私の愛聴盤。同じ指揮者と合唱・オケによる“スターバト・マーテル”も名演。
●CD No.2
やや地味かも知れないが、堅実でまとまった演奏(いかにもコシュラーらしい)。
合唱も引き締まった感じ。こちらも同じ指揮者と合唱・オケによる“スターバト・マーテ ル”があり、セットで出されている。
●CD No.3
スタイルは少し古い感じがするが、力強さのある(ダイナミックな?)演奏。合唱はマ ス(塊り)として捉えられている感じだが、何よりもエルンスト・ヘフリガーの若い頃 の声が聞けるのは、私には嬉しい。
●CD No.4
これはまだ聴いてないので感想は述べられないが、イシュトヴァン・ケルテス(44歳の 時、客演先のテルアビブで水泳中に溺死)は将来を嘱望された指揮者であった。
きっと聴くべきもののある演奏ではないか、と思う。
●DVD No.1
プラハの聖ヴィート大聖堂に於けるライヴ演奏の録画。演奏は端正な中にも暖か味がある ように感じられる。教会に於ける演奏の雰囲気を、聴覚のみでなく視覚でも味わえるの
はDVDならではである。同じ指揮者と合唱・オケによる“スターバト・マーテル”のDVD
(こちらはホールでのライヴ演奏)もあり、これも聴き(観?)もの。
余談だが、CD No.1, No.3 及びDVD No.1 の合唱団は、同じ団体である可能性がある。
(文責:Ten 濱口)
Dvorak "REQUIEM" CD/DVD
分類 |
No. |
Sop. |
Alt. |
合唱 |
指揮者 |
備考 |
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Ten. |
Bass |
オーケストラ |
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1 |
ガブリエラ・ベニチャコーバ |
ブリギッテ・ファスベンダー |
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 |
ヴォルフガング・ |
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トマス・モーザー |
ヤン・ヘンドリック・ロータリング |
及び合唱団 |
サヴァリッシュ |
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2 |
マグダレーナ・ハショヴァ |
ヴェラ・ソウクポヴァ |
スロヴァキア・フィルハーモニー |
ズデネク・ |
|
CD |
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ヨゼフ・クンドラク |
ペーター・ミクラス |
管弦楽団 及び合唱団 |
コシュラー |
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3 |
マリア・シュターダー |
ジークリンデ・ワーグナー |
チェコ合唱団 |
カレル・アンチェル |
|
|
|
エルンスト・ヘフリガー |
キム・ボルイ |
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 |
|
|
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4 |
ピラール・ローレンガー |
エルジェーベト・コムロッシー |
アンブロジアン・シンガーズ |
イシュトヴァン・ |
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|
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ロベルト・イロシュファルヴィ |
トム・クラウセ |
ロンドン交響楽団 |
ケルテス |
|
DVD
|
1 |
ガブリエラ・ベニチャコーバ |
イダ・キリロヴァ |
プラハ・フィルハーモニー合唱団 |
ヴァーツラフ・
ノイマン |
ライヴ
録画 |
ヨゼフ・プロチュカ |
ルデク・ヴェレ |
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 |
2008年 湘南国際村センター合宿のご案内(No.2)
合宿の日程をお知らせ致します。全員参加でより良い練習に致しましょう>
日 時: 2008年5月17日(土)〜18日(日)
場 所: 湘南国際村センター
〒240-0198 三浦郡葉山町上山口1560−39
5 046−855−1800
◆ 合宿日程
5/17(土) 5/18(日)
13:00 集 合 (ホワイエ) 9:20 発 声
13:30 発 声 10:00 練 習
14:00 練 習
12:00 昼 食
17:15 休 憩 13:00 練 習
17:45 夕 食
15:00 休 憩
19:15 練 習 15:30 練 習
21:00 練習終了 17:00 練習終了・解散
21:30 懇親会 (ホワイエ)
♪ くわしい日程は、後日お知らせいたします。
多少の変更も有りますので、ご了承下さい!
◆ 合宿委員が決まりました。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
<ソプラノ> 北中、小宮、田中、石井、平野
<アルト> 内田、能 、丸山、梅田(郁)、植田、青山
(当日お手伝い)大淵、国松、小島、永濱
<テノール> 飯泉、佐々木、浜口
<ベース> 御子柴、大倉、駒村
◆ 部屋割りアンケート、ご協力有り難うございます!
ご希望にそえるよう、努力致しますが、部屋数に限りが有りますので、ご希望 に添えないこともありますが、ご了承下さい。
(アンケート用紙がお手元に届いていない方は、合宿委員にお申し出下さい)
合宿委員 (S)土肥
チーム・ハマグチ(略称・濱口組)報告
活動状況
●第22回会合:1月26日 (土) 15:00〜17:00 玉縄学習センター・第三集会室
参加者:3名(組員:3名)
団員募集への参画・協力・支援について、その他
●第23回会合:2月2日 (土) 15:00〜17:00 玉縄学習センター・第三集会室
参加者:4名(組員:4名)
「あなたの湘フィル」アンケート回収分回覧、集計・分析開始
●第24回会合:2月9日 (土) 14:00〜16:00 玉縄学習センター・第二集会室
参加者:4名(組員:4名)
「あなたの湘フィル」アンケート集計・分析、その他
●第25回会合:2月16日 (土) 15:00〜17:00 明治公民館・和室
参加者:7名(組員:5名、オブザーバー:2名)
「あなたの湘フィル」アンケート集計・分析、新人ガイダンス案討議、その他
( ●第26回会合:2月24日 (日) 15:00〜17:00 玉縄学習センター・第三集会室 )
アンケートについて
(2/16現在)回収数:80通(S29, A31, T9, B11)集計・分析作業中。
・・・回答はバラエティに富んでおり、集計・分析に時間を要していますが、割合、一定の傾向が強く現われている項目、その他を、少し紹介します。
@ 湘フィルに入ったきっかけ・・・「友人に誘われて」が最多、次が「演奏を聞いて」。
A 有効な勧誘の方法・・・「口コミ、友人・知人への声かけ」が最多、次が「良い演奏をする」。
B 声かけ先・・・具体的な団体名の回答は少ないが、男声合唱団名が割りと挙げられている。
C 手伝える仕事・・・「雑用」が最多、それ例外は、「自主練伴奏」、「会場とり」、「プログラムの編集」、「通信の編集・印刷」、及び「曲の資料作成」が、各々2ないし3人。
といったところです。集計・分析済み次第、まとめて紹介したいと思います。
他の活動状況
・新人ガイダンス:一次案原稿、起稿済み。次回会合での討議を経て最終稿とする予定。
・団員募集:具体的活動案(チラシ配付先、方法、訪問営業等)立案し提案する予定。
その他
今後の会合開催予定日(会場予約日):3/1、3/9、3/16、3/22、3/29、4/5、4/12
今期から入った新入団員の皆さんです。どうぞ、よろしく=
ソプラノ 高村 さん (横浜市港北区)
益子 さん (茅ヶ崎市)
立川 さん (鎌倉市)
山寺 さん (横浜市緑区)
アルト 青木 さん (横浜市港南区)
吉澤 さん (横浜市戸塚区)
井駒 さん (鎌倉市)
バス 二木 さん (藤沢市)
〜 カリタスジャパンよりお礼状が届きました 〜
主の平和
平素よりカリタスジャパンへのご理解とご協力を賜り感謝申し上げます。
またこの度は、募金を賜り厚く御礼申し上げます。お預かりいたしました募金はカリタスジャパンの援助活動に役立たせていただきます。
ご存知の通りカリタスジャパンは、日本カトリック教会における援助活動に関わる部門として、国際カリタスのパートナーとして、四旬節「愛の献金」その他の援助金などの募金活動、国内外への援助活動に取り組んでまいりました。これからも皆様のご意志を実現できますよう努めてまいりますので、今後ともどうぞよろしくご理解とご支援をお願い申し上げます。
なお、援助先の活動等はカリタスジャパンニュース、カリタスジャパンホームページでご報告させて頂きますので、ご高覧いただければ幸いです。
皆様の上に神の豊かな祝福がありますようにお祈り申し上げます。
感謝のうちに
カリタスジャパン責任司教
カリタスジャパン担当司教
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ÌË 2008年3月&4月の練習日程 ËÌ |
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1日(土)
★ 9日(日)
★ 16日(日)
22日(土)
29日(土)
5日(土)
12日(土)
19日(土)
★ 27日(日) |
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明治公民館 ☆18:15 〜 発声 ホール(4F)
19:00 〜 女声 ホール(4F)
男声 音楽室(3F)
20:00 〜 21:00 tutti ホール(4F)
明治公民館 ☆18:15 〜 発声 ホール(4F)
19:00 〜 女声 ホール(4F)
男声 音楽室(3F) 20:00 〜 21:00 tutti ホール(4F)
玉縄学習センター 18:15 〜 21:00
玉縄学習センター 18:15 〜 21:00
玉縄学習センター 18:15 〜 21:00
玉縄学習センター 18:15 〜 21:00
玉縄学習センター 18:15 〜 21:00
明治公民館 ☆18:15 〜 発声 ホール(4F)
19:00 〜 女声 ホール(4F)
男声 音楽室(3F)
20:00 〜 21:00 tutti ホール(4F)
明治公民館 18:15 〜 21:00 |
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★ 3/9、3/16、4/27は日曜日の練習です。ご注意ください。
☆ 3/1、3/9、4/19は分奏が組まれています。
男声は音楽室を使いますので、スリッパのご用意をお願いします。
発声は、18:15 から始まります!
湘フィルの“基礎”をつくるとっても大切な時間です。
時間厳守で参加しましょう!
名札をつけましょう!
新しい方が増えてきました!
お互いの顔と名前を早く覚えましょう。
今年は、例年より早く5月に合宿が行われます。
まずは、仲間を知ることから…
よい音楽づくりへの近道ですネ。
※ 名札をなくされた方は、受付までお申し出下さい。
実費(100円)で販売致します。
(S)柏木