合宿を終えて                          
            
 梅雨の真っ只中での合宿。にわか雨もお湿り程度で、雲間から日差しも見えてほっと一安心= 湘南国際村センターでの2日間の合宿が無事終了致しました。参加率96%と昨年を上回る参加率となりました>(団員148名中、宿泊111名。その他の参加者31名。総計142名)今期は新入団員12名(再入団2名)を迎えての合宿となりました。
 1日目、午後1時30分 ~ 発声、分奏、全体練習。カフェテリアとアザレアに分かれての夕食(アルトさんはパート会も兼ねて…)。また分奏、全体練習とハードスケジュールは例年通り。ソプラノのパートヴォイトレは有意義な30分でした♪
 1日目の練習予定も無事終わり、楽しみのホワイエでの懇談会。ソロあり、女声合唱、男声合唱あり。中でもピカ1は先生方のパーフォーマンス。お忙しい中、無理かなぁーと思いましたが、今年も又期待に応えて下さいました=5人の先生方の息がピッタリ合ったボディパーカッション。絶妙なタッチでお見事©でした。それに加えて、服部先生の素晴らしい歌声、オペラ“トゥーランドット”。「誰も聴いてやしない…」なんて、とんでもない=ちゃんと聴いてましたよ…ただ、まわりのパーフォーマンスが面白すぎただけで…。何といっても才能溢れる先生方のお陰で会は大いに盛り上がり、楽しい懇談会を持つことが出来ました。進行係の御子柴さん、上田さん、お世話になりました。 
 2日目も前日を上回る練習時間で、午後5時まで、充実した練習を持つことが出来ました♪ あっという間の2日間。
 さぁ、この合宿の成果をこれからの練習に大いに役立てて、素晴らしい演奏会になりますように、頑張りましょうネ=  
 ご指導頂いた5人の先生方を始め、合宿を支えて下さった合宿委員の皆さま、本当にありがとうございました>
 
 マエストロ語録 その5
 
 合宿は終わりましたが、プーランクでは、まだまだ音取りに自信の無い方が多いようです、これは毎回の練習に、ただ漫然と参加しているだけでは解決しません、出の音はどうしたら取れるのか、他のパート、オケの音、調性、和声。全員が同じ音楽を演奏してるわけですから、もっと耳と頭を使い、神経を集中させ練習しましょう。今月の語録はプーランクだけでなく、今後あらゆる場面で役立つように思われます、熟読を願っています。                                 (編集 鈴木)
 
5月27日 プーランク グロリア23頁 Domine Deus 練習記号30の練習で
 例えば4拍子だと、昔の音楽教育では、強・弱・中強・弱、・・・音の強さということも、勿論リズムの中にはあるけど、1拍目と3拍目の持っている意味というのは、ここに重心がある、ということは、問題はこの強さではなく、4(拍目)と2(拍目)の状態の方が問題なのです。
 行進曲なら1.2.1.2という形なのかも知れないけど、音楽がこう波を打って進んでいくためには、1(拍目)が入るために4→1という重みが音量的にかかっていったり、2→3にかかっていく音量の問題だったり、あるいは大きくはフレーズがそこに向かっていく流れを生み出すというふうに考えていったらいいと思う。
そうすると、それに合わせて例えばRexは1から来ているけど、coelestisという言葉を考えた時、チェレスティスと1拍目からは始められない言葉だからチェレスティスと言ってるわけですね。
 そうすると、coe-を歌っているときに、クレシェンドをおこしてあげて歌えるか、Rex coeLestisと(lにアクセント)というふうに歌うか、というのは言葉の質感が全然違いますよね。だから、Rexが入って、Rex coelestis という波が、書いてなくても起こせるようになると、何かこうマッタリとしたなかでも、言葉のなかにうねりがチャンとできるように歌えるようになると思うのですよね。
 だから今、30のところでまずTenのソ# が細いクレシェンドをかけてcoelestisの3拍目に入りますよね。
3拍目→4拍目は語尾に向かって抜ける方向でしょうね。次、BassとTenの2拍目がまた3拍目に向かっていく波を少し起こします。その次はDeus Paterというのは、De・us↑Pa・ter↑・・・ ただ2拍目と4拍目が弱いというだけではなくて、そこでエネルギーが抜けるだけなんだけれど、弱い所から強い所に向かう動きが既に始まっている、という歌い方で、だいたいこの4拍子は歌えるということなんです。
30からそんな具合で、母音を長く引っ張れるように。
[30から練習] 
 やると自然にそういう流れになりますよね。だから弱いままでは居ないわけです。次の拍の頭のところにかかっていくようになります。
 
 
 
同曲 26頁 Domine Deus 練習記号35
 必ず、どんなに小さい音の中でも、何もしないでいるというのは、すごく不自然なことなので・・・ 敢えてそうする場合もあるけども・・・こういう流れを持った
曲のなかで、1つのヒントになっているのは、1と3の考え方で、1と3に行くための2
と4をどうするかという事。今の場合の一番最後は、語尾に向かうということと最後
が弱い。その後何かフーンと取られた後に、ピアノ(オケ)が気持ち良くしてくれる・・・
和声的に気持ち良い方向に持ってってくれる・・・皆はそこまで行かれない。という具合です。遅い曲の場合、特にそれが目立つので注意しましょう。
 
7月8日 プーランク グロリア 22頁 Domine Deus 練習記号28
 出だしは良いが、2拍目から3拍目に行くところに、命のない声を出す人がでてくる。歌い始めばかりに意識があって、その声は何処に?がるのか、何処へ向かうのか、何処へどういう密度で動いていくのかという意識が全員で起こらないとダメ。クレシェンドしろとは言っていない・・・それなら書けばよいわけでそれだけでは済まない問題があって、皆の気持ちが、2拍目から3拍目~ Coelestisに持っていくかどうかです。
 
同日 同曲 44頁 Qui sedes ad dexteram Patris
.Qui sedes ad; 出の音のとり方、思い出せ:前曲の後奏の最後の和音-->ソ♭(ハミング)-->ソ
この音の取り方が今でも納得出来ていない人は居ませんか?
 必ずハミングすること(もういいです、と言うまで)。
 違っていたら、「違う」と言ってあげるぐらいの人間関係有って欲しい。
 
7月15日 プーランク グロリア Qui sedes ad dexteram Patris 57から58のテンポ
 使っているエンジンが違う。違う車に乗り換えること(スポーツカー)。
 声の質とか張りが一転しないとダメ ! ・・・そのメリハリがないので、エンジンが暖まってきて、間奏でムチ入れられてシャカリキに加速している感じに聞こえる。そうではなくて58の頭からスパッと変わること。
 
7月22日 デュリュフレ レクイエム 1頁 Introit
歌いだしの子音について、今までも、言われ続けていることだ!
 どんな場合でも、母音で始まらないかぎり子音は前。音符は母音時間で書かれている。この前に出す、出し方のセンスを歌い手は問われている。母音の高さで子音を始める。
 声を押すのではなく、息の密度の上がり下がりで。苦しくなる前に健康的なブレスを・・・苦しくなると咽喉が硬くなり、声質も硬くなる。
 
ソリスト紹介
 
 
 



ソリストお二人から演奏会プログラム用のプロフィールが送られてきました。団員の皆さんには一足先に紹介しちゃいます。高橋のぶこさんは服部先生の大学時代からの御友人ということもあり、湘フィルとは学生時代からのおつきあい。今では日本のオペラ界の第一人者として活躍されてます。メゾを歌って下さるのは、我らが斎藤先生。ソプラノながら、よく響く豊かな中低音は皆さんご存じの通り。とっても楽しみですね。
 
  高橋薫子(ソプラノ)

 国立音楽大学大学院修了。モーツァルト没後200年記念国際モーツァルト声楽コンクールでアンナ・ゴットリープ賞を受賞、ウィーンフィルと共演。イタリア留学中は各地でコンサートなどに出演。藤原歌劇団「ドン・ジョヴァンニ」のツェルリーナで本格的な国内オペラデビューを飾り、その後も「愛の妙薬」「ルチア」「ラ・チェネレントラ」「イル・カンピエッロ」等に出演し、04年の「ロメオとジュリエット」のジュリエットでは絶賛を博した。同団のほか、新国立劇場「魔笛」「セビリアの理髪師」「仮面舞踏会」など数々のオペラに出演し好評を博している。 また、チョン・ミョンフン、小澤征爾などの著名な指揮者、オーケストラとの共演などコンサート、リサイタルでも活躍を続けている。澄みわたる美声と可憐な舞台姿で観客を魅了し、絶賛を博している。23回ジロー・オペラ賞新人賞受賞。平成8年度村松賞受賞。第26回モービル音楽賞洋楽部門奨励賞受賞。
藤原歌劇団団員。
 
   稲垣俊也(バスバリトン)

東京藝術大学卒業。文化庁オペラ研修所第7期生修了。‘90年文化庁2年派遣芸術家在外研修員として渡伊。’92年パルマ・ヴェルディ国際声楽コンクール優勝。同年シエナ音楽祭でヨーロッパデビュー。‘97年新国立劇場オープニング公演、團伊玖磨「建TAKERU」のタイトルロールを主演。‘02年二期会創立50周年記念公演、宮本亜門演出「フィガロの結婚」のタイトルロールを主演。
またドン・ジョヴァンニ役は二期会本公演や名古屋国立能楽堂での公演、「カルメン」のエスカミリオ役は新国立劇場や愛知万博EXPOドームでの文楽様式による公演等で当たり役にしている。
宗教曲ソリストとしての出演も多く、特に3大レクイエム(モーツァルト、ヴェルディ、ドヴォルザーク)、3大オラトリオ(メサイア、天地創造、エリア)ではスペシャリストとして国内外のオーケストラと共演している。
 第3回グローバル東敦子賞、第22回ジローオペラ新人賞受賞。CD「めくるめく季節のなかで」(いのちのことば社)。著書「オペラな日々」(いのちのことば社)
 現在、東京基督教大学講師。二期会会員。
 
 
  音取りCDの活用について

「音取りCDだと上手く歌えるんだけど、練習に来るとわからなくなるんだ」との声が聞こえます。そうなんです。とっても便利な音取りの味方ですが、安易さに頼りすぎると思わぬ落とし穴があるんですね。
 ① 歌える気分になるので、取りにくい音やリズムに気がつきにくい。
 ② 難しいところを取り出して練習するには不向き。
 ③ 全体の中での自分のパートの位置がつかみにくい。

ですから、聞いているだけだといつまでも曖昧なままということになりかねません。
① 演奏CDを聴いて全体のイメージをつかむ。
 ② 出来ないところに気づくよう、注意深く耳を使い楽譜をチェックする。
 ③ 難しいところは取り出して前後をピアノで確認する。
など、それぞれに工夫と愛情が必要だと思います。音取りは“早く確実に”が原則ですから、安直な(いえ、よくできた)ものは大いに活用しましょう。若干後ろめたさはありつつも、私は「拙いピアノを叩いて時間切れになるよりまし」とイロイロお世話になっています。今回のプーランク、デュリュフレ版ではリズム読みにも随分利用しました。

自分で手をかけたことは、確実に自分のものになりますから、愛情だけは出し惜しみしないのが原則ですね。©©できればこういうものは早く用済みにして練習の途中で音楽を体に入れ、味わい、楽しむことが本筋だと思います。音取りにかけている時間を音楽創りに使えたら、練習はもっともっと楽しくなりますし、よい演奏ができるのではないでしょうか。
皆さん、共に感動を分かち合うためにがんばりましょう~>
                                                パートリーダー会 (文責(A)青山)
 ▼△ 編集後…じゃなくて…中記かぁ? △▼
 暑中お見舞い申し上げます。明治公民館にもやっとクーラー が入り(!?)、本格的な夏到来です。
 夏の練習は通うのも一苦労。でも、秋の豊かな実りを信じて がんばりましょうね!この蒸し暑~い日本の夏をひととき忘 れ、ヨーロッパの大聖堂のヒヤッとした空気に差し込む光に 思いをはせて、あくまでクールに!!
 7月の役員会の報告は、次号8月号に掲載します。先週の合唱講習会で教えて頂いたフランス語の発音についても次号で 紹介したいと思ってます。乞うご期待!(予告しておかない とサボりそうなので…)             Tama
    
   ÌË 2006年8月&9月の練習日程 ËÌ        
             
8月
   ª



9月  
  

   ª
  5日(土)
13日(日)
19日(土)
26日(土)

  2日(土)

  9日(土)
17日(日)
23日(土)
  明治公民館            18:15 ~ 21:00
 玉縄学習センター        18:15 ~ 21:00
 玉縄学習センター        18:15 ~ 21:00
 茅ヶ崎市民文化会館大ホール©(17:50 ~ 山台づくり)
                     18:15 ~ 21:00
 茅ヶ崎市民文化会館大ホール©(17:50 ~ 山台づくり)
                    18:15 ~ 21:00
 玉縄学習センター        18:15 ~ 21:30*
☆ミューザ川崎ホール       18:00 ~ 21:30*
 玉縄学習センター        18:15 ~ 21:30*
 
 ª8/13、9/17は日曜日の練習です。お間違えなく。         
 *終了時間が21:30になりますので、ご注意下さい。
 ©8/26、9/2の茅ヶ崎市民文化会館には、大ホール楽屋口からお入りいただきます。当日は17:50から舞台づくりを致します。イスは使いません。身軽な服装でお出掛け下さい。終了時の後片づけも含め、時間に余裕のある方はご協力を宜しくお願い致します。(軍手持参)                
 ♪ 受付大ホール楽屋口(ジャスコ側)です。
 ♪ 利用は舞台のみです。客席には入れませんので、ご注意下さい。         
♪ 荷物は舞台袖、またはコインロッカーにお願い致します。            
♪ ホール内は飲食厳禁です。 
 ♪ 駐車場は正面1F駐車場をご利用下さい。                
 ☆ミューザ川崎ホールでの練習は本番に近い形で行います。発声は18:00から
 18:30から練習が始まります。時間に余裕を持ってお出掛け下さい。並びは各パートリーダーの指示に従って下さい。              
☆ミューザ川崎ホールの利用について☆
名札が必要です・・・出入りに楽屋口でのチェックがあります。
  各自の湘フィル名札を忘れずにお持ち下さい。
◎ 舞台は本番に近い形になります・・・会場づくりのお手伝いや、
  動線などに関するお知らせは次回通信(8月号)にて詳細をお
  知らせいたします。
◎ ホールの地下駐車場もありますが、時間厳守の点からも、電車  の御利用をオススメいたします。
                    Äミューザ川崎ホールの案内は前頁参照Ê