クリスマスコンサートを終えて思うこと
                                                     バス 鈴木  
 湘フィルのクリコンが終わった後、私には二つのクリスマスコンサートを聴かせていただく機会があった。この二つは共に教会を会場にして開かれ、アマチュアの混声合唱団のコンサートと言う点で湘フィルと共通だったが、違いは人数、一つは僅か13名(仮にA合唱団とする)もう一つは21名位(仮にB合唱団)と湘フィルの96名に比べるとかなり小さい。
しかし、見た目の人数の差より、決定的に大きく感じられた違いは、団員一人一人の温度が高く、非常に意欲的に合唱に取り組んでいる点だった。B合唱団は年齢制限があるということで比較的若い人が多く、また、A合唱団は年齢制限こそ無いものの、湘フィルよりは平均年齢はかなり低い。けれど、それは年齢の問題だけでは無い、年齢の問題なら「永い間の経験とこの年輪を見てくれ」と言うことも出来よう(あなたは自信を持って、こう言えるかな?)
今年、クリコンに取り組む湘フィル団員一人一人の意識に甘さは無かったろうか?熱い気持で曲に取り組んでいただろうか?少人数の場合、団員一人一人の責任がぐっと重くなる、特に13名の合唱団が5声、6声等の曲を演奏する時の一人にかかる責任の重さは大変なものだ、一人が落ちれば、その声部が無くなってしまう事だってある。A合唱団のある団員は「もう、本番は本当にくたくたに疲れた」と話してくれたが、疲れきる程真剣に歌に取り組んだ結果の充足感、そこから得たものも、また大きかったに違いない。
「大人数はその点楽だ!」「間違えたって、歌えなくたって大して目立たない、人の陰に隠れていれば譜面にかじりついていても分からないだろう。」こんな意識の人はいなかったろうか?一体、湘フィルの何人が、くたくたになるほどの情熱を以ってクリコンに臨んだろうか?一人の存在の重要さは人数が増えても決して減るものでは無い。

先日、斎藤先生のリサイタルには湘フィル団員の姿も多く見かけた、皆、先生の歌の素晴らしさに「感動」だったが、更に私は歌に取り組む先生の姿勢に深い感銘を受けた。曲に真剣に向き合うところに感動する音楽が生れる。
斎藤先生はプロだからなんて考える人がいたら大間違い、松村先生がいつも言われるように、舞台に立ってお客様に聴いて頂くのにアマもプロも無い、先のA合唱団員もB合唱団員も、それぞれに真剣に取り組む姿勢が見て取れたのだから……。
―音楽に身も心も捧げる決心がなければ舞台になんて乗らない方がいい―
それじゃあ、技術も声も無い自分は遠慮しようかって?
技術も声も無い私たちは、そのためにヴォイトレを受け、譜読みに時間をかけ、何度も何度も同じ注意をうけながら曲を作り上げる努力をする。舞台に立つのは、その結果だ、それまでに身につけたもの、磨き上げたものを全身全霊で歌う、150名全員がこんな気持で歌ったらどんなに素晴らしいだろう、どんなメッセージが聴く人に届けられるだろうか。
今年のクリコンは練習時の団員の熱の低さにも拘わらず、聴いて頂いた方には良い印象を残したようだ、私の友人夫妻も「良かった、癒されて涙が出ちゃって……。」と、お世辞でなく言ってくれた。だが、この言葉の大部分は諸岡さんの演奏や先生方の演奏、そして神父さんのお話に向けられているのだろうと思う。演奏会後の甘い言葉に酔ってはいけない、「チェロも良かったし斎藤先生の歌も良かった、けれど、一番感動したのは合唱だった」と心底から言って貰える日が来るのか、それは湘フィル団員であるあなたの気持次第なのだ。
今、湘南フィルは約150名の団員、クリコン時、休団者を除き実質134名の団員のうち出演したのは96名。忙しい年の瀬、出たくとも出られない方がいたとは充分考えられるが、この出演者数はクリコンに対する意識の低さを表しているようにも見える。

チケットが値上げされた意味についての役員からの説明が不十分だったかも知れない、チケットの販売数が200枚余りに留まってしまったのはクリコン15回の歴史で初めてのことだし、これについても考え直さなければならないが、まず団員ひとりひとりが音楽に対する姿勢を、もっともっと真剣に考えて欲しい。これはクリコンだけに留まらず、定期演奏会をはじめ、あらゆる場面に合唱団の存在理由を明らかに示すために重要なことだと思うのだ。



プーランク“グローリア”の練習が始まりました。きれいですよね。今までとは全く違った響きにワクワクしてしまいます。フランスと言えば、洗練されたオシャレなイメージ。でもフランスの歴史も音楽もよくしらない私。それでこの機会にフランス音楽のこと一緒に勉強しながら、来年はプーランク、デュリュフレの世界にどっぷり浸かってみたいと思ってます。

Francis Poulencフランシス・プーランク (1899-1963
 1899年パリに生まれ、1963年同地に没。

         ÌË 2006年1月&2月の練習日程 ËÌ
         
 1月




 2月



  
ª8日(日)
14日(土)
21日(土)
28日(土)

  4日(土)
11日(土)
18日(土)

25日(土)
 明治公民館           18:15 〜 21:00
 玉縄学習センター        18:15 〜 21:00
 玉縄学習センター        18:15 〜 21:00
 明治公民館           18:15 〜 21:00

 玉縄学習センター        18:15 〜 21:00
 明治公民館           18:15 〜 21:00
 © 女声:玉縄学習センター   18:15 〜 21:00 
   男声:明治公民館      19:00 〜 21:00
 リリスホール          18:15 〜 21:30
 
    ª2006年歌い始めは1月8日、日曜日です。お間違えのないように。
    ©2/18(土)は分奏となります。男声、女声で会場が異なりますので、
     ご注意下さい。 男声はスタートが19:00になります。
 
  =“ヨハネ”演奏会CD 販売に関するお知らせ =
  
  今回も購入希望数が100枚を超えましたので、1セット当たりの単価
 が3,000円となりました。3,500円で申し込まれている方々に
 500円ずつの返金となります。CDと一緒にお受け取り下さい。
  尚、追加購入を希望される方には3,000円/セットで販売致します
 ので、柏木までお申し出下さい。(.先着12名様まで!)
                                         総務 S柏木
 
 ◇◆□ 編集後記 □◆◇
演奏会後の楽しみの一つ、会場アンケートなのですが、今回は何と!1枚も回収できませんでした。受付の係の人が必死に呼びかけて下さったにもかかわらず、出してもらえなかったとか。回収箱の置いた位置が悪かったのでしょうかね??? でも、皆さんのところには聴きに来て下さった方からのメッセージ届いてますよね。私も翌日、教会の皆さんからお声をかけていただきました。職場の同僚は、チェロの響きに涙が出たと言ってくれました。毎回思うことですが、クリコンで一番のお恵みを頂いているのは、何と言っても私たち自身ではないでしょうか。諸岡さんという素敵な方と共演できたこと、心から幸せに思います。来年もまた、皆様にとってよい年でありますように。よい歌が歌えますように…  Tama