メンデルスゾーンが聖書から受けたインスピレーション                                                                        B 指原 建司
 グーテンベルグの印刷術発明以降、メンデルスゾーンが讃歌を作曲する迄の約400年の間、印刷術は人々の考え方や文化の発展に大きな働きをなしてきました。  その400年間を簡単に振り返ると、16Cのルターによる宗教改革は宗教戦争等の戦いを経て最終的には18C末のフランス革命が起き、自由・平等・博愛の精神が確立されてゆきました。この過程で印刷術の発明によってルター訳聖書が人々に広まり、その結果聖書の教職者による独占が排除されただけではなく、ドイツ語が共通の言葉として認識されドイツが統一に向いました。このように印刷術が果たした情報の広がりによる影響力は現代のインターネット以上のものがあったものと思います。 
  ソプラノの大澤さんがダグラス・シートンの「讃歌の解説文」を抄訳して下さった文書には、メンデルスゾーンがグーテンベルクの印刷400年記念の作品のインスピレーションを、聖書とコラールから受けたと書かれておりました。コラールはシートンの解説文から第8曲(Nun danket alle Gott :神にのみ感謝せよ)が相当しますので、残りの曲の中の歌詞の中で聖書からの引用句を探し、聖書からのインスピレーションがどんなものであったかを考えてみました。
1.聖書の言葉(聖句)の捜し方
メンデルスゾーンが作曲した時代の聖書は、1545年版のルター聖書が使われておりましたから、ルター訳聖書と合致する讃歌の歌詞を探すことになります。 幸いなことに、インターネットのお陰で、1545年版のルター訳聖書をBibleCenterホームページhttp://www.biblecenter.de/bible/lu1545/で見つけることができました。 約2000ページの聖書全文からメンデルスゾーンの「讃歌」の歌詞に使われたドイツ語を「語句検索」で探し出すのは膨大すぎますので、「讃歌」という題名から予測される旧約聖書の「詩篇」とメンデルスゾーンが好きだったパウロが書いた新約聖書の「書簡集」、および救世主の出現を預言した旧約聖書の「イザヤ書等の預言書」に調査範囲を絞りました。 他の聖書から引用されている語句等が抜ける可能性は残りますが、まずこの範囲の調査で、聖書からのインスピレーションを探す目的は達成できると思いました。
2.曲毎のテーマと引用聖句
聖書からのインスピレーションは曲毎のテーマに現れてる筈ですから、曲毎のテーマを考えながら、引用聖句を調べました(別紙 一覧表 「曲毎のテーマと引用聖句」参照)。  第2曲は旧約聖書の「詩篇」の一番最後を飾る150篇6節の聖句 (Alles, was Odem hat, lobeden HErrn ! Halleluja !: 息あるものはこぞって主を賛美せよ。ハレルヤ。) で始まり、詩篇145篇、103篇の聖句が続く賛美の曲です。  第3曲、第4曲は救われたことへの感謝の歌で詩篇107篇2節の聖句 (Saget, die ihr erlöset seid durch den HErrn:主に贖われた人々は唱えよ) が使われ、107篇の聖句が散りばめられておりますが、Er zählet unsre Tränen in der Zeil der not (主は苦しみの時に流すわれらの涙を数え給う)との美しく細やかな言葉は聖書の中に見つけることが出来ませんでした。第5曲は詩篇40篇から2節 (Ich harrete des HErrn:わたしは切なる思いで主を待ち望んだ)で始まり、「詩篇」の始めの句1篇1節 ( Wohl dem, der nicht wandelt im Rat der Gottlosen :いかに幸いなことか 神に逆らう者の計らいに従って歩まず) に対応するように、Wohl demで始まる5節(Wohl dem, der seine Hoffnung setzt auf den HErrn : いかに幸いなことか、主に信頼をおく人) の句を使い、主に頼ることこそ幸いだと歌いあげます。  聖書引用の圧巻は「闇より現れる光」をテーマにした第6曲、第7曲で、ほとんどの歌詞が聖句で構成され、「詩篇」以外に「イザヤ書」、新約聖書の「パウロの書簡集 ( エフェソの信徒への手紙、ローマの信徒への手紙 )」 が引用され、光が現れたことを告げ、8曲の感謝のコラール(Nun danket alle Gott : 神にのみ感謝せよ) に続きます。  第9曲は再度、闇からの救いへの感謝を歌い、第10曲は第2曲と同じように旧約聖書の「詩篇」96篇、105篇の歌詞で主を賛美し、最後に冒頭の150篇6節の聖句に戻ります。
3.聖書からのインスピレーション
曲毎のテーマと引用聖句との対応を調べた結果、聖書から特にインスピレーションを受けたところは聖書引用の多い第6曲、第7曲のテーマ「闇より現れる光」であると思います。 光とは地上に生まれたキリスト・イエス{「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ」(ヨハネによる福音書8:12)}を意味しております。 ルター訳ドイツ語聖書が印刷術によって人々の手に渡ったことで、一般信徒は意味不明なラテン語聖書を一方的に教会で聞き、又唱える信仰生活から解放され、自分たちが日常使っている言葉で書かれた聖書に示された神からの言葉を直接聞くことができるようになりました。当時の人々にとっては、まさに 「闇より現れる光」 であり、教会の奥に閉ざされていた光が、今その扉が開かれ直接一人一人の心に射し込んできたと感じたことでしよう。  いつの時代でも人間の心は賛美より不安と不満で被われやすく、1830年代のメンデルスゾーンも大澤さんの訳によれば「スコットランドの霧の立ち込めたようなはっきりしないムード」で作曲の仕事はお手上げ状態にあったようで、この作品依頼が来なければスランプから脱出できなかったかもしれません。  外見は幸せそうな、メンデルスゾーンの心も第3曲、4曲 ( Er zählet unsre Tränen in der Zeilder not : 主は苦難の時代にわれらの涙を数え給う ) の涙があり、苦しみの中で作曲が出来ず、第5曲 ( Ich harrete des HErrn : 切なる思いで主を待ち望んだ) の状況だったのでしょう。 「讃歌」の作曲依頼はメンデルスゾーンにとって ( er neigte sich zu mir : 主は私のほうに身を傾け ) で示された神からの働きかけと感じたのでしょう。彼の心に光が射し込んみ、神に対する感謝が生まれてきたのでないでしょうか。
“涙とともに種を蒔く者は喜び叫びながら刈り取ろう(詩篇126:5)”
 
 
= 合宿について =
  今期団員募集も〆切となり、いよいよ「湘フィルメンバー」打ち揃っての合宿と   なります。泣いても笑っても本番まであと4ヶ月余り。感動の舞台を味わう為の   大切なワンステップであるこの合宿をぜひとも有意義なものに致しましょう。
楽譜』『名札』を忘れずに=
  スケジュールが一部変更されています。以下ご確認下さい。
 
      合宿スケジュール <改訂版>
 
    6/19(土)
 
   6/20(日)       
                 
   12:30
   13:00
     40
   
   
   15:40
   
   
   17:30
   
   18:00
   
   19:00
   
   20:00
   
   21:30
 
集 合(ホワイエ)
 発 声
 全体練習
        ※

 分 奏
 (女声・男声)

 休 憩
 (宿泊者部屋へ移動)
 夕 食

 分 奏
  (女声・男声)
 全体練習
  (〜21:00)
 懇親会
 
   9:30
  10:20


  12:00

  13:30


  15:00
    30


  17:00
発 声       
分 奏       
(女声・男声)   
           
昼 食       
           
全体練習      
           
           
おやつタイム    
全体練習      
           
           
解 散       
                  

練 習 会 場
発声・全体練習 : 国際会議室(B1)
 分奏 : ルミエール(1F)と国際会議場(B1)
   ※ グループヴォイトレが済んでいない方はパートリーダーの指示でルミエール      (1F)へ移動。
 
  食事について
     全てカフェテリア‘オーク’をご利用下さい。入口で合宿委員がお名前を
     確認致します。
     食事時間は充分時間を取ってありますが、席数に限りがある為、お待たせす     る事があるかも知れません。混雑時には時間をずらすなどの工夫を…。また
     長居しない等の配慮をお願い致します。 
       ‘オーク’営業時間  朝 食 7:30 〜 9:00  昼 食 11:30〜 13:00 
                 夕 食 18:00〜19:30
湘フィル「合宿受付」
     当日、参加内容の確認や鍵の受け渡し等、全てをホワイエ(国際会議場入口) に設ける「受付」で行います。
        ・・・途中参加の方も、まずこちらへ=
 
 ♪ 予定変更について
     食事・宿泊のキャンセルは一週間前までです。
    (以降は払い戻しはできませんのでご承知下さい。)
     前日までの連絡はS土肥 0467−47−5150 まで。
     当日の連絡は直接センターまでお願いします。
       湘南国際村センター п彦ax 046−855−1800 担当:村川さん
 
 ♪ 宿泊される方へ
     持ち物 … 浴衣、洗面用具、タオル、スリッパ等は全て完備。(利用人数分)チェックイン … 荷物は持ったまま、ホワイエにおいで下さい。まずは‘受付’を。15時より入室可能ですが、部屋の鍵は全体練習終了時(15:30)にお渡しします。
チェックアウト… 朝食を済ませた後、荷物を持ってホワイエに集合して下さ             い。(忘れ物のないように!)鍵は発声の始まる9:30             までに受付の合宿委員にお戻し下さい
       ※ 他にも研修の方が宿泊されています。マナーを守ってお互い気持ちよく
         過ごせるよう気をつけましょう。
 
  車を利用される方へ
     駐車場は無料です。(パーキングゲートのバーは現在稼働していません。)
     ただし、混雑も予想されますので、極力乗り合わせてお出掛け下さい。
 
 ♪ バスを利用される方へ
     バスの時刻表は受付にありますのでご利用下さい。
 

  Ñ 湘フィル Tシャツ販売について Ð
 
  ‘湘フィルマーク入り’のTシャツの販売を致します。
  すでに申し込みされた方には、29日(土)から。
  現品引き換えとさせていただきますので、おつりのないようにお願い致します。
      1枚 2,100円(税込み)各サイズ・各色とも。
   
  追加購入希望については 6月5日(土)から申し込みを受け付けます。
  (出来上がりは、2〜3週間後となります)   
                            問い合わせ S柏木
      次期の演奏会日時・曲目決定>

    2005年10月2日(日) 横浜みなとみらい大ホール
        J.S.バッハ 「ヨハネ受難曲」

  前々回のアンケートで上位にあった曲の中で、練習期間等を考慮し、
  今の湘フィルに相応しいものとして決まりました。
 
 
  
  

    ♪新入団員の方にアンケートに答えていただきました。
   @湘フィルを知ったのは? A湘フィルの印象、感想。B自己PR or 湘フィルへ一言。
 
(A) K..Tさん
 @ HPを見て
 A 練習見学の時、みなさんの歌声に圧倒されました。
   すばらしかったです= 
 B 本格的な合唱は初めてなので大変だと思いますが、 若さでなんとかカヴァーしていきたいです=
 
 (T)T.Tさん
 @ HPを見て
 A 音色の美しさとレベルの高さにおどろきました。
 B 合唱に関しては、全くの初心者で すが、それだけに上達の楽しみも人一倍大きい、と思ってがんばります
 
  
     ÌË 2004年 6月&7月の練習日程 ËÌ

5月
6月




7月

 29日(土)
  5日(土)
☆12日(土)
 19日(土)
 20日(日)
 26日(土)
  3日(土)
 10日(土)
★18日(日)
 24日(土)
 31日(土)

  栄公会堂(ホール)      18:15 〜 21:00
  玉縄学習センター       18:15 〜 21:00
  明治公民館          18:15 〜 21:00
  合 宿 (湘南国際村センター)    12:30集合
                    17:00解散
  玉縄学習センター       18:15 〜 21:00
  玉縄学習センター       18:15 〜 21:00
  明治公民館          18:15 〜 21:00
  明治公民館          18:15 〜 21:00
  玉縄学習センター       18:15 〜 21:00
    お 休 み
 
     ☆ 6/12 ソプラノの方はパートヴォイトレが19:00〜20:00
           文化室であります。上履きをお持ち下さい。
     ★ 7/18 日曜日の練習です。お間違いなく>