演奏曲の紹介

湘南フィルハーモニー合唱団 第20回演奏会 
             
 2010年5月16日(日)   横浜みなとみらい大ホール

カール・オルフ  カルミナ ブラーナ
  

モートン・ローリゼン    Lux aeterna

カール オルフ   カルミナ ブラーナ

 1803年、ボイレン修道院が国有化されることになり、調査が行われた。その結果、図書室から古い歌を集めた写本が発見された。その中の歌は約300編にのぼり、ラテン語、古イタリア語、中古ドイツ語、古フランス語、などで書かれていた。歌詞の内容は若者の怒りや恋愛の歌、酒や性、パロディなどの世俗的なものが多く、おそらくこの修道院を訪れた学生や修道僧たちによるものと考えられた。中にはネウマによって簡単な旋律が付けられているものも10曲(9つの歌及び『賭事士たちのミサ曲』という曲)ある。これらの写本は11世紀から13世紀の間に書かれたと推測され、『カルミナ・ブラーナ』(ボイレンの歌)という題名で編纂され、1847年に出版された。現在、写本はミュンヘンのバイエルン州立図書館に所蔵されている。

なお、ネウマ譜が残っている歌については別の写本などからネウマを復元する試みがいくつかなされており、CDもリリースされている。

オルフの作品は、舞台形式によるカンタータで あり、『楽器の伴奏を持ち、舞台場面によって補われる独唱と合唱の為の世俗的歌曲』という副題が付いている。オルフは前記の詩歌集から24篇を選び(内1 曲はオルフの自作)、曲を付けた。「初春に」「酒場で」「愛の誘い」の3部から成り、その前後に序とエピローグがつく。1936年に完成し、翌1937年7月8日にフランクフルトのフランクフルト歌劇場で初演された。
混声合唱、少年合唱、ソプラノ・テノール・バリトンのソリスト、大規模なオーケストラという大きな編成である。酒や男女の睦み合いなどを歌った詞に、シンプルな和音及び強烈なリズムが特徴。20世紀を代表する楽曲である。

なお、副題にあるように本来舞台上で独唱者、舞踊手が音楽を象徴的に表現する作品であり、踊り手を伴わない演奏会形式は略式の演奏となる。よくオペラ・ハウスではバレエを伴って演奏される。

演奏時間は約1時間である。

オルフは後に『カトーリ・カルミーナリ』(1943年)、『アフロディーティの勝利』(1950年 -1951年)を書き上げ、これらを3部作『トリオンフィ』(Trionfi、勝利)としてまとめる事になる。

                                                 (Wikipedia より出典)

Lauridsen;  Lux aeterna
 
Morten Lauridsen(モートン・ローリゼン)
 は、1943年2月27日、アメリカ合衆国ワシントン州でデンマーク系の家系に生まれ、オレゴン州ポートランドで育った現代アメリカの作曲家。ウイットマン・カレッジと南カリフォルニア大学で作曲を学び、同大学の作曲科の教授である。1994年から2004年まで、ロサンゼルス・マスター・コラールのコンポーザー・イン・レジデンス(専属作曲家?)を務め、新しい合唱レパートリーの作曲、普及を活発に行っており、アメリカの最も良く演奏される合唱曲の作曲家の一人である。特にO Magnum Mysterium(おお、大いなる神秘)は、アメリカでは吹奏楽に編曲されるなど、良く知られ、好んで演奏されている。
 
Lux aeterna(楽譜の表紙裏に解説があるので参照ください)
 は、混声合唱とオーケストラのための作品(オルガン伴奏版も有る)で、ロサンゼルス・マスター・コラールとその指揮者パウル・サラムノビッチのために作曲され、彼等に献呈された。初演は彼等の手により1997年4月13日に行われた(オルガン版の初演は続く4月26-27日)。以後、多くの合唱団で歌われている。
 
曲は、天上の光を統一的なテーマ(キーワード?)として5楽章から成り、切れ目なく演奏される、拡張された(広い意味での?)モテットともいうべきもので、暖かさと慰めに満ちている。
ローリゼンはこの曲を、”intimate work of quiet serenity” (静謐な晴朗さの親密な作品?)とよび、「希望、安心、信頼およびそれらの顕示すべてに光をあてるもの」としている。
 彼は1995年に作品が具体化し始めるまでに、かなり長期間、合唱とオーケストラによるLux aeternaの創作を熟考していたが、奇しくもブラームスとフォーレの両方に相似して、母の死が作曲にはずみを与えたようである。
 
歌詞出典
 Lux aeterna の5つの楽章は
 
1. Introitus(入祭文)
2. In Te, Domine, Speravi(あなたに、主よ、私は望みをかけています)
3. O Nata Lux(おお、光よりの光)
4. Veni, Sancte Spiritus(来たれ、聖霊よ)
5. Agnus Dei - Lux aeterna(神の子羊―永遠の光)
 
となっている。第1楽章と第5楽章は、Requiemから取られ、中間の3つの楽章もそれぞれ、ラテン語の宗教詩だが、第2楽章は、Te Deum の歌詞(2節)の間に、Beatus Vir(幸いなるかな、主を恐れる者・・・詩編111[112]([ ]は現在の聖書の詩編番号))からの1行;Exortum est in teneburis lumen rectis;(光は正しい者のために暗黒の中にも現れる)が挿入されている。
第3楽章は、変容の祝日(8月6日)に歌われる、作者不詳の10世紀の賛歌から取られている。

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