Fカップ、というと男はどう思うだろう。
自分の場合、おっきい胸が好きなので、わ〜い、ラッキーなのだが、痩せてる子のほうがいいという人には、性欲を刺激しない非魅力的な存在だろう。
さて、肝心の
女性自身は、自分がFカップであることをどう思っているのか。
パターンは2つあるようだ。
1つは「重い」「邪魔だ」「目立つからいや」。
つまり、
邪魔者扱いである。
こういう意識を持つ子は、現在28才以上というのが多いように思える。背景を探ってみると、メディアと関係があるようだ。
巨乳ブーム全盛期。かとうれいこ、細川ふみえたち巨乳モデルが登場して巨乳がクローズアップされた頃。巨乳の市民革命が始まった時、すでに彼女たちは、自分の体へのイメージ形成の時期(思春期)を終えていた。「胸がおっきいともてはやされるんだ!」と世間が騒いでも、今更そうと思えず。ふーみん、爆乳、なんて新語が定着し、巨乳のポジション/ステイタスが上がった頃には、すでに25才すぎ。巨乳ってすげえ得! なんて思えるようになるには、タイミングが遅かった。巨乳の持つメリットを自覚することはできなかった。
もう1つは、自分のプロフィールに平気で「Fカップです!」なんて書き込むパターン。
つまり、
自慢型だ。こういう意識を持つ子は、比較的若い子たち、具体的に言えば、現在25才以下の子たちに多いように思える。彼女たちは1975年以降の生まれ。社会学的には、
ポスト団塊ジュニアと呼ばれる世代。
彼女たちが高校生の頃は、すでに巨乳ブーム。かつてアイドル界ではマイナーであり、マニアックでさえあった巨乳がメジャー化し、完全に市民権を得た頃だった。この時期に思春期を迎えた彼女たちには、自分の胸の大きさをひた隠しにする風潮は少ない。彼女たちは、巨乳であることが異性に対してきわめて魅力的な商品であることを、貴重品であることを自覚し、男への武器として完璧に取り込んでいる。ネットを見ていても、「自慢のGカップ」「胸おっきいよ」「ボインなの!」などと、おおっぴらに公言するありさまだ。胸が大きければ男の子に注目される。もてはやされる。合コンでも大人気だ。彼女たちにとって、胸が大きいことはいいことなのだ。お得なのである。
巨乳をめぐる断層。
もっと言うなら、自分の体に対する意識の違い。これもまた、20代女性を2つに分ける一つの見方かもしれない。