5期目の活動報告

―2006年 3月定例議会 ―　　　（3月3日）

私の　

Ⅰ．「中央図書館整備」具体化のために

　多摩市は現在６館図書館があり、一番最初にオ－プンしたのが市役所隣の本館です。

　中央図書館建設については、１９８１年（昭和５６年）に策定された第二次総合計画「新しいまちづくりをめざして」まちづくり構想・基本計画の第一番目に「自主性の確立・市民と行政が一体となってまちづくりを進めるための自治意識の高揚と住民参加の推進を図る」として、図書館政策は社会教育振興のための基本政策として「図書館八館構想」が示されています。

　これに基づき、１９８８年（昭和６３年）多摩市社会教育行政計画では９０年基礎調査、９１年建設委員会発足、１９９６年中央図書館建設予定と明記。その後、バブル崩壊等諸処の理由により、建設は遅れたものの、１９９６年、図書館長は図書館協議会に「多摩市立中央図書館の施設整備及び図書館サ－ビスのあり方」について諮問、１年９ヶ月にわたる審議を経て、１９９８年４月答申が出されています。
　２００１年第四次総合計画では審議会の議論が二極化し、当面は学校跡地等を利用した「中央図書館機能整備」を記述第三次に比べ、ト－ンダウンしてしまったのです。
２００２年渡辺市長就任、この４年間中央図書館について何を行ってきたのか後期計画の考え方について質問しました。

住田　Q 中央図書館機能整備にむけ、この間、何を行ったのか。課題は何か

教育長　A 役割・機能・ネットワ－ク構築について検討してきた。市域西側はサ－ビスが充分でないことや資料分散のため調べもの対応が困難であることは理解している。　

住田　Q 市域西側は四半世紀にわたり、図書館空白地帯だ。登録率も西側、３０～４０％、東側５０～６０％と開きがある。第二次・第三次計画ではおそくとも１９９０年後半までに多摩センタ－地域に予定されており、市民は　いまだにそのことを信じている。早急に図書館機能の一つである「分館機能」だけでも学校跡地に整備すべきだ。　　　　　

教育長　A 西側へのサ－ビスは検討をすすめている。本館の耐震性の対応と跡地利用を含めた方策を早急に検討したい。　　　　　　　　　　　

住田　Q 現在策定中の第四次総合計画（案）には中央図書館について、平成１９年度、平成２０年度市民懇談会となっている。これでは、第四次計画には具体的進捗は全くないに等しい。分館機能の整備と中央図書館建設のための基礎調査を実行計画として明記すべきだ。　　　　

教育長　A 時代に即した基礎調査は必要。市民の意向を踏まえた計画を作成したい。　　　　

●住田の感想
　中央図書館建設が１０年２０年と先送りされている多摩市の現状。お金がないから図書館建設を見合わせるというのではなく、まちづくり百年の大計を図書館に求めることが、これからの多摩市にとって必要だと思う。
　数ある公共施設の中で最も多く利用されている図書館、自分で考え判断し、自らの責任で行動する社会（自治の社会）を多くの多摩市民は求めていると思う。

Ⅱ．多摩地域「共同利用図書館」の設置にむけて　

　２００２年東京都が強行した都立図書館の再編計画により１４万冊の蔵書除籍が行われた。（その一部は町田市が保管し現在武蔵野市へ）。
これまで東京都に対して、再編計画の撤回・見直しを求めていた三多摩地域の図書館長、職員、市民は「多摩地域の図書館をむすび育てる会」をつくり、公共図書館バックアップ機能再編に動き出した。本年２月図書館長協議会除籍資料再活用プロジェクトでは「共同利用図書館」構想をつくった。多摩市においても年々除籍も増え、書庫もあと数年で満杯となるときいている。
循環型社会にふさわしいデポジットライブラリ－実現にむけ、協力すべきと思う。

住田　Q 　多摩市の除籍の現状・書庫状況課題について　

教育長　A 平成１６年度は２７６４０冊の除籍を行い、うち約８０００冊を書庫に保存。後２年で書庫収用能力は限界に達する。２校の学校跡地教室と本館の３個所に分散しているため市民への効率的サ－ビス・迅速性に欠ける。

住田　Q 　共同利用図書館構想についての　考えは？

教育長 A 三多摩地域各図書館の保存能力が限界に近づいており、さらにインタ－ネットの普及により蔵書活用が増大している。そのために協力体制強化は必要だ。館長協議会で検討をふまえ、他市との連携サ－ビス向上について更に検討する。