2012年7月7日から8日にかけて、第21 回日本健康教育学会学術大会を、首都大学東京にて開催させていただくこと、光栄に思っています。
文化の成熟度を図る指標として、多様性の容認と主体性の発揮が必要であると言われています。
一人一人の多様性のある夢の実現には、様々な支援を得た主体性の発揮が求められます。
我が国の保健医療分野における活動の特性としては、専門主導型によるアプローチが主流であり、住民主体(people first)を重視し、十分な情報提供に基づく本人の意志決定(informed choice)システムがやや脆弱ではないかと考えています。
今でも、自治体には、○○指導課が存在したり、指導マニュアルが提案されている現実がみられ、時には、個人の責任(victim blaming)が求められすぎではないでしょうか。
WHOが提示する健康支援の基本は、当事者の住民が中核となり、十分な情報提供に基づく本人の意志決定を、指導ではなく支援するのが基本的な健康教育であり、ヘルスプロモーションなのです。
さらに、医学に限定しない各分野との連携を重視する、プロセスを重視したヘルスプロモーション活動、つまり健康支援と支援環境の整備であるゼロ次予防活動(supportive environment for health)の推進も公的責任として求められています。
このような背景の中で、今回の学会テーマは、人々の主体性のある夢を支援しようとする意味から、「 ひとり一人の"夢と想い"を重視する住民の健康維持増進」としました。
本大会では、ヘルスプロモーションの基礎理論と実践活動のプロセスとその成果についても共有したいと思います。
また、学会特別講演として、独立法人・建築研究所の所長でいらっしゃる村上周三先生に「ヘルスプロモーションとしての健康維持増進住居のすすめ」と題して、話題提供いただくことを内諾いただいています。
また、地域で進める食育の推進として、稲山先生らを中心に「食べることを「口」から考えてみる ー栄養と口腔保健とのコラボレーション」、それに、櫻井先生と福本先生らにより「地域でのヘルスプロモーション活動の活動経過とその成果」としたシンポジュームを計画しています。
その他、福田先生らにお願いして、「働き盛りの健康を支援する、職域でのヘルスプロモーション活動」についても、それまでの実績を踏まえて、優れた成果を共有していきたいと思います。
よろしくお願いします。
まだ素案の段階ですが、企画内容をさらに深化させ、また全国からの参画を得て、新しい時代にふさわしい、学術的で新しい時代にふさわしい健康教育実践方法論を共有していきたいと希望しています。
皆さんの主体的な参画を是非ともお願いいたします。