歯科麻酔と鍼麻酔 |
慶応病院勤務の時代に、鍼治療の得意なOBの先生がみえて講義をしてくださった。 鍼治療が薬剤アレルギーなどの恐れもなく、 西洋医学ではなかなかコントロールができない術後の疼痛などにも対応できること、手技も簡単だとご自分の頭や顔、手などにぽんぽん鍼を打って実演して見せてくれた。 この時、施術に必要な電気刺激の装置もプレゼントしていただけた。 僕と同じような時期に入局した先生に台湾出身で徴兵のため兵隊に出ていたとき、針治療についても教えられ緊急用に鍼のセットも持っているという人がいたので、
本当に使えるのか臨床で試してみることにした。
医学部の学生で4本の親知らずを時間の都合上1回でまとめて抜くことになり、本人の同意を得て片側の上下の親知らずを鍼麻酔で抜歯した。下顎は骨に覆われていて、
骨をとったりしながらの抜歯となった。反対側の親知らずは通常の歯科麻酔(浸潤麻酔と伝達麻酔)で抜歯させてもらったが、患者さんから、歯科麻酔薬は痛くなくて楽だーと言われた。 |