松田屋ホテル(宿情報・感想)

2003/05

明治維新の藩士が集ったという宿、歴史を感じる庭には西郷・木戸・大久保会見所なるものもあります(休憩所みたいな感じですけど)。がしかし、今は県道の交差点にあり、行き交う車の音や横断歩道の音など町の喧騒の真っ只中に建っています。歴史を感じる門をくぐりぬけると古さを感じるロビー。でも従業員の方の人数は多い!チェックインを済ませると係りの方の案内でお部屋へ。6階建ての新館の最上階がお部屋。広さは10畳の和室に広縁付きで、窓の向うは湯田温泉の街並みが眼下に広がります・・・というと聞こえはいいのですが、飲み屋・ビジネスホテルなどのネオンがちょっと興ざめ。お抹茶と湯田名物「外郎」をいただき、お風呂へ。
<お風呂>
バスタオルのみ持参します。お風呂の場所がややこしいということで係りの方が案内に来てくれます。う〜ん、確かに分かりにくいかも。男女は12時間交代になりますが、その日は露天付のお風呂が女性用。カランが7つくらいですが、脱衣所が狭く、後ろの人とぶつかってしまう。女性のグループ客が多かったせいか、大混雑状態。脱衣籠は無いし、洗い場は空かないし、露天は4〜5人で一杯だし・・・。あまりの混雑にアメニティなどはチェックする気もしませんでした・・・。お湯はぬるっとした感触でかなりいい感じです。でも露天は塀の向うが県道という状態で、バスが通ったりすると少し排気ガス臭く、気持ちよさはなし。後で分かったのですが、もう一つの風呂は露天なしでも脱衣所も広く、湯船もかなり広い。宿泊客の内容に応じて、お風呂の設定ができないものなのでしょうか。
大浴場とは別に2つの貸切家族風呂があります。予約制ではなく空いていればいつでも入れます。「維新の湯」は7・8人は入れそうなゆったりした風呂。1860年に作られたそうで、立派な石造りです。もう一つは「曙の湯」でこちらは2人定員の狭い風呂。窓が無くやや圧迫感があります。換気状態があまりよくないのでご注意を。
廊下には冷水機があり烏龍茶、ほうじ茶といった冷茶もあります。紙コップでなくガラスのコップというのもいいですね。
<食事>
食事は朝夕とも部屋食です。夕食は全体に美味しく無難にまとめられていました。きっと「ふぐ」の季節が一番いいのでしょう。ただし、食事の流れがあまりよくなく、二品くらいずつ運ばれますが、次のものが出るまでにちょっと時間がかかりすぎって感じがしました。朝食は湯豆腐・温泉卵・ふくの一夜干・野菜のおひたしなど、標準的な内容。
<その他>
立地条件がかなりマイナスですが、宿の方は皆さん親切で、人数も多く対応がすばやくよかったです。車に忘れ物をしたのですが、駐車場が離れているからとのことで取ってきてくださり、部屋まで届けてくれました。お値段は張りますが、中庭に面した本館なら町の喧騒は少し遠のくのかもしれません。(2003/05)


6階の部屋から見た湯田温泉の街。手前に写る木は松田屋ホテルのもの。 松田屋ホテル 新館の標準的な部屋。10畳和室と手前に広縁。 6階窓からホテル内の庭を望む。回遊式庭園は滝や樹齢100年を超える梅の木があり、散歩できる。でも振り向くとそこには本館の広縁があって、浴衣姿のおじさまと目が合ってしまったり・・・。 夕食。食前酒は特産の夏みかん酒。先付けとお造り。
ごま豆腐とハマグリのお吸い物。 鮎(?)の稚魚のから揚げ。抹茶塩でいただく。美味しい! 鉄板焼き。一度煮込んだ肉を焼いているような感じで、甘辛の醤油味が良くしみている。ちょっと味が濃い 鯛しゃぶ。紙の器に浮いているのはエリンギ。このポン酢がこれまた濃い。
瓦そば。日本そばを焼きそばのようにいためたものが熱々の瓦にのって来る。なんとも不思議な食感。 タコ飯と味噌汁(これまた濃い)。この地方でよく食べるというほんのりと甘いおしるこのようなもの。白玉と麩、椎茸が浮いてる。 朝食。ふぐ一夜干・温泉卵・しそふりかけ・鯨の酢味噌・湯豆腐・ヨーグルト・オレンジジュースなど。


宿名 松田屋ホテル
住所 山口県湯田温泉3-6-7
電話 083-922-0125
客室数 34
チェックアウト 10:00
食事場所 朝夕とも部屋食
その他 貸切家族風呂2つ
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